アドセンス広告が表示されない17の原因と解決方法

アドセンス広告が表示されない原因と解決方法
(YouTube, AdSense, Play 公認エキスパート)
2021年03月08日 in アドセンス
記事内にPR・広告が含まれる場合があります

こんにちは、Google AdSense 公式ヘルプ コミュニティ エキスパートの竹中です。

アドセンスは一般的なアフィリエイトと異なり、広告は自動で配信されるようになっています。そのため、なぜか広告が表示されない状態となり困ってしまっている方も少なくありません。アドセンス広告が表示されなくなる原因は結構多いので、どれに当てはまるかを一つ一つ確認をしてみてください。

今回は17個の原因や解決方法をご紹介いたしておりますので、ぜひ解決の参考にして頂ければ幸いです。

  1. 審査中
  2. 広告配信に適しているか審査中
  3. YouTubeやBloggerでアカウントを取得した
  4. PINを入力していない
  5. Javascriptが有効になっていない
  6. アドブロックを使用している
  7. コードが正しく設置できていない
  8. 広告が多くなっていないか
  9. コードが古いタイプ
  10. NG キーワードが含まれる
  11. ポリシー違反の状態で配信停止
  12. トラフィックの品質が悪い
  13. 正しく ads.txt が設置できていない
  14. [サイト]に URL が追加され「準備完了」になっていない
  15. 今までアカウントが無効になったことがある
  16. サイト単位(ドメイン)で停止
  17. プラグインや他のシステムと干渉

広告が表示・配信されない原因と解決策

1. 審査中

アドセンスに申し込みをして行うことは、管理画面にログインをして審査用コード(自動広告のコード)を取得して Web サイト/ブログへ設置をすることです。しかしコードを設置したからといってすぐに表示されるわけではありません。

その Web サイトがポリシーに準拠した問題のないサイトであるか確認するための審査が行われます。この審査に合格して初めて広告が配信され表示されるようになります。ですから申し込みをしたばかりで審査に合格していない場合は表示されないのが普通なのです。

なお審査は時間がかかることが多く、人によっては1ヶ月以上もかかったという方もみえます。ポリシー違反の状態があると審査結果も遅いようなので、ポリシーには十分お気をつけ下さい。

adsense-review

さらにアドセンスアカウントを取得しても、別のサイトに広告を掲載したい場合はサイト単位で審査を受け合格しなければなりません。その手順や注意点については下記をご覧ください。

2. 広告配信に適しているか審査中

アドセンス広告はサイトの内容に合わせた広告が配信されるようにもなっているためか、設置後多少時間を置いてからでないと広告が表示されません。早ければ10分程度で表示されますが、設置後数十分は焦らずに待ってみてください。

またアドセンスでは広告主にとって害のあるページに広告が配信されないようにするために、一旦ページをアドセンスのクローラーが巡回してコンテンツを確認し、問題がないと判断してから広告を配信するようになりました。ブランドプロテクションなどと呼ばれています。

そのためページを公開したばかりだけでなく、普段広告が読み込まれていないページが久しぶりにアクセスがあって読み込まれる場合だとすぐに広告が表示されない可能性があります。

広告掲載に適さないと判断された

上記「2」の審査の結果、過去に広告が表示されていたサイトやページであっても、広告掲載に適さないと判断された場合は広告が表示されなくなる可能性があります。

例えば独自性が低くかったり有益なコンテンツを提供していない場合は、「価値の低い広告枠」と判断されると広告の配信を制限されてしまいます。例えば他者のコンテンツをまとめただけのキュレーションサイトや、単なる日記的なサイト、また YMYL に関わる内容のサイトなどです。

最近は有益なコンテンツで且つ独自性の高いコンテンツが強く求められています。過去に審査に合格できた、広告が表示されていたということは関係なく、現時点で価値の高いコンテンツを提供できているかご確認ください。

3. YouTube や Blogger でアカウントを取得した

あまりご存知でない方が多いのですが、アドセンスアカウントには「ホストアカウント」「フルアカウント」の2種類があります。「フルアカウント」が普通に Web サイトの審査に合格して取得したアカウントのことです。

一方 YouTube 経由や Blogger 経由、また AdMob 経由で取得されたアドセンスアカウントは「ホストアカウント」と呼ばれています。ホストアカウントの場合、そのまま広告コードを設置しても他の Web サイトやブログで広告が表示されることはありません。

広告を表示させたい場合は手順がありますので、下記のページを参考にしてみてください。
youtube-adsense

4. PINを入力していない

収益が 1,000 円以上確定すると、住所確認のために PIN コードが記載された紙が郵送されてきます。最初に PIN が発行されてから一定期間(半年)以内に入力をしないと広告の配信が止まってしまいます。※「確定収益」であって見積り収益ではありません。

もし「PIN なんて届いていない!」という場合は、再リクエスト(再発行)することが可能です。
新しいPINをリクエストする手順(ヘルプページ)

5. Javascript が有効になっていない

広告の表示には Javascript が使用されているため、ブラウザの設定で Javascript が有効になっていないと表示されません。Javascript が有効になっているか確認していただくか、別のブラウザでも表示されないかを確かめてみてください。また他人のサイトでも表示されないかを確認してください。

他の Javascript と干渉してしまうことにより表示されないこともあります。他の Javascript を使用している場合は、それらと干渉していないか一時的に使用しないで確認しましょう。

キャッシュや Cookie の影響

ブラウザのキャッシュや Cookie の影響によって表示されないこともあります。ページを再読み込み(更新)してみるか、シークレットモードでアクセスしてみる、別のブラウザからアクセスしてみてください。

シークレットモードでアクセスして表示されたのであれば、ブラウザのキャッシュと Cookie を削除します。
キャッシュにチェックを入れる

6. アドブロックを使用している

パソコンでもスマートフォンでも広告を非表示にするアドブロック系のツールがあります。これらのツールをブラウザに入れていたり、アプリを使用している場合は無効にしてください。

またウィルスセキュリティ系のソフトやアプリにも、広告を非表示にするものがありますので、これらも機能を無効にしてみて確認をしてください。ブラウザのセキュリティも高くなっている場合も念のためチェックしてください。

広 告

7. コードが正しく設置できていない

原因の多くがコードの設置に関する問題です。特に HTML について詳しくない方に多いのですが、コードが正しく設置できずに表示されないケースが多くあります。

まず広告コードは取得したそのままを貼り付けるのが基本です。原則コードを改変(変更)するのはポリシー違反となりますし、広告も表示されなくなります。正しく設置しているつもりでも、ブログシステム側が勝手に改変してしまうことも多いので注意が必要です。

また今まで問題なく表示されていても、ブログ側のアップデートによって改変されるようになってしまうということもあります。例えば WordPress であれば、設定投稿設定の[整形]にある「不正にネスト化した XHTML を自動的に修正する」にチェックが入っている下記のように改変されてしまうことがあります。

<script>// <![CDATA[
(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});
// ]]&gt;</script>

テーマ(テンプレート)やプラグインの影響を受けて表示されなくなることもありますので、テーマを変更してみたりプラグインを無効にしてみたりして原因を探してください。

また特定のサーバーで運営しているサイトのみ表示されないということがあれば、そのサーバー側が何か変更を行ったりしていないかを確認しましょう。

ブログで正しく設置する方法は「ブロブサービス名 アドセンス設置方法」等で検索すれば解説サイトが出てきます。主要なブログの場合は下記ページに設置方法を記載しておりますのでご参考に。

8. 広告が多くなっていないか

昔は広告の設置数に上限がありましたが、今は上限が撤廃されました。詳細は下記ページをご覧ください。

上限数が撤廃されたことにより、独自コンテンツの量に応じて広告を設置できるようになりました。独自コンテンツが多いページには4つ以上設置しても大丈夫ですが、逆にコンテンツが少ないページには広告を多く設置してはいけません。

コンテンツよりも広告の割合が多くなるとポリシー違反になる可能性があるため、コンテンツと広告のバランスをお気をつけください。

9. コードが古いタイプ

アドセンスの広告コードは時代とともに変化しています。旧タイプの古い広告コードを使用している場合は、再度コードを取得しなおしてみてください。特に Web サイトを SSL 化(HTTPS化)した場合、古いタイプの広告コードでは表示されません。SSL 化は SEO 上のメリットでも話題になりましたし、セキュリティの観点から今後も推奨されるでしょう。

howto-ssl01

Webサイトを SSL 化したことで広告が表示されなくなった場合は、再度コードを取得して貼り直しましょう。

10. NG キーワードが含まれる

ポリシー的にアウトなキーワードがページ内に含まれていると広告が表示されなくなることがあります。サイト全体の広告が表示されないのではなく、一部のページだけ表示されないという場合には NG キーワードが含まれていないかご確認ください。

特に暴力的なキーワードやアダルト要素と判断されやすいキーワードの使用は NG です。「これは大丈夫だろう」と思っていてもダメな事もあります。かならずコンテンツポリシーのページをご確認いただき、ポリシーに準拠してください。

※特定のキーワードが数個含まれている程度であれば問題になることは少ないです。キーワードだけでなく問題となるような文脈になっていないかご注意ください。

11. ポリシー違反の状態で配信停止

軽度のポリシー違反の場合はサイトを修正するように警告がきますが、広告は表示されたままの状態です。しかし警告から一定時間内に修正ができなかった場合や、何度も違反している場合、大きなポリシー違反の場合には広告の配信が止まってしまいます。

もしポリシー違反だった場合は早急に対処しなくてはなりません。ですから最初はポリシー違反によって広告が表示されないのか否かを確かめる必要があります。確かめる方法は「アドセンスの管理画面へログインする」「アドセンスチームからメールが来ていないか確認する」があります。

まずアドセンス管理画面にログインした時にメッセージが表示されていないかを確認してください。[アカウント]>[ポリシーセンター]をクリックすると、違反があるか否かが分かるようになっています。※違反がなければ何も表示されません。
アドセンスのポリシー違反のステータス(ポリシーセンター)

違反には[アカウント単位の違反][サイト単位の違反]、さらに[ページ単位の違反]がありますので、「アカウント単位」は例えば不正クリックなどによる違反でアカウント停止になり得る違反です。「サイト単位」の方は例えばラベル違反やコンテンツ不足など、さらに「ページ単位」は禁止コンテンツが含まれているなどが原因として考えられます。

ポリシーセンターには違反内容が記載されているので、もしポリシー違反であった場合は早急に違反項目を改善してください。
ポリシーセンターには違反内容が記載されている

このステータスで確認できる内容はメールでも送られているはずです。もしこのような違反があった時すぐに対処できるように、アドセンスからのメールが迷惑メールに入ったりしないようにホワイトリストに入れるなどしてください。

アドセンスは復活できるのか

ポリシー違反で広告が表示されなくなった場合、

  • 違反項目を改善することで復活!再表示される
  • 違反があるページだけ表示されない
  • 違反があるディレクトリ内のページだけ表示されない
  • 違反サイトでの広告配信停止(他のサイトでは表示される)
  • アカウント停止(AdSenseを利用できなくなる)

というパターンがあります。

違反項目を改善して復活できる場合は良いのですが、それ以外が問題です。「そのサイトでの広告配信は不適切」と判断された場合、そのサイトでは広告が配信されなくなります。そうなったら他のサイトでアドセンスを頑張るしかありません。

最悪なのがアカウント停止(無効化)です。一度だけ異議申し立てをすることができるので、それにかけるしかありません。

異議申し立てには必要なデータが求められますので、最低限アナリティクスとは連携をしておいてください。

現状、アカウントが停止されると復活することはできません。アドセンス以外の広告ネットワークを利用して収益化をしてください。

12. トラフィックの品質が悪い

トラフィック(アクセス)の品質が悪いと判断された場合広告配信が停止される可能性があります。※2019年5月24日頃からトラフィックの品質が悪いことで広告の配信が止まるサイトの報告が増えました。

特徴としては「アカウント単位で発動するため、全てのサイトでの広告配信が停止・制限される」ことが挙げられます。以前はポリシーセンターに通知が表示されませんでしたが、現状ではこの問題でも「表示できる広告の数が制限されています。詳しくは、ポリシー センターをご確認ください。」という通知が表示されます。

自己クリックや家族など身近な人のクリックは無効クリック(不正クリック)と判断され、収益から減算されるようになっています。それが少ない数であれば減算されるだけですが、多くなるとポリシー違反として通知が届く可能性があることはご存知だと思います。

実は問題と判断されるのはクリックだけではありません。トラフィック(PV /アクセス)に関しても見られています。広告が掲載されているページを自分で何度も表示させることで、クリックはしていなくても無駄にインプレッション(表示)を発生させていることになるからです。

ポリシー違反と判断される手前の状態だと広告の配信が制限される可能性があります。無効なトラフィックの定義はヘルプページで下記のように記載されています。

・サイト運営者様が、ご自身のライブ広告をクリックしてクリック数やインプレッション数を増やすこと
・1 人以上のユーザーが繰り返しクリックして、クリック数やインプレッション数を増やすこと
・サイト運営者様がご自身の広告でのクリックを誘導すること(例: 広告をクリックするようユーザーを誘導するあらゆる言葉、大量の偶発的クリックを誘発する広告掲載など)
・自動クリックツールやトラフィック ソース、ロボット、その他の不正な行為を行うソフトウェア

特にサイトを開設して日が浅くトラフィックの少ない状態でアドセンスの広告を設置している場合、そのサイト全体のトラフィックに対して自分や親しい人のトラフィックの割合が高くなってしまうので注意が必要です。もし自分自身で広告を設置しているページを確認したいのであれば『Google Publisher Toolbar』を使用してください。(詳細は下記ページ)

また誤クリックが発生しやすいような広告の配置になっていないか、広告をクリックするような誘導がないかなどのチェックも行いましょう。

広告配信の停止・制限はいつ解除される?

トラフィックの品質が原因によって広告配信が停止・制限されてしまった場合、それが解除されるまでの明確な期間は公開されていません。少なくともトラフィックの品質が改善されたと判断されなければなりませんが、数日程度で解除されるようなものではないと考えられます。

過去の事例では10日程度で解除されたという方もいますし、2週間以上かかったという方もいます。

13. 正しく ads.txt が設置できていない

「要注意 – 収益に重大な影響が出ないよう、ads.txt ファイルの問題を修正してください。」という警告メッセージがアドセンスの管理画面に表示されている場合、ads.txt ファイルが正しく設置できているかを確認してください。正しく設置できていない状態が続くと、そのサイトで広告の配信が止まってしまいます。

ただし ads.txt の設置は必須ではないため、設置方法がよく分からなければ無理に設置する必要はありません。もしブログサービス側が設置している場合は対応が必要となるので、ブログサービスを使用している場合は確認してみましょう。

ads.txt に関する詳細は下記ページをご覧ください。

14. [サイト]に URL が追加され「準備完了」になっていない

以前までは「確認済みのサイト」という機能があり、これをオンに設定しておく必要がありました。しかし2018年10月から仕様が変更となり、アドセンス管理画面の[サイト]>[サマリー]に、広告を表示したいサイトの URL が追加され「準備完了」のステータスになっている必要があります。
サイトの URL が追加され「準備完了」

URL を追加し「準備完了」にするためには、サイト単位で審査を受けて合格する必要があります。サイトの追加と審査については下記ページをご覧ください。

もし一覧に URL が表示されていなければ追加を行ってください。URL を追加して確認済みのサイトをオンにしてしばらく時間をあけてから広告が表示されるか確認します。

15. 今までアカウントが無効になったことがある

過去にアドセンスアカウントが停止(無効化)されたことがある場合は、再度申し込みをしてもいずれ不承認となり使用できなくなります。アドセンスは過去に一度でもアカウント停止になると、その後その人はアカウントを再取得することができません。

その場合は他の広告ネットワークを使用して収益化を試みてください。

Googleアドセンスの代わりになる広告

16. サイト単位(ドメイン)で停止

自分自身では全くポリシー違反はしていないにも関わらず、特定のサイトでのみ最初から広告が表示されないことがあります。その場合はそのドメイン(URL)がブラックリストに載ってしまっているかもしれません。

つまりあなたがそのドメインを使用する前に、他の誰かがそのドメインを使用してアドセンスのポリシー違反による配信停止になっている場合です。このような場合はドメインを変更しなくてはなりません。特に中古ドメインを購入される場合には注意が必要です。

17. プラグインや他のシステムと干渉

WordPress のようなブログシステムを使用している場合には、使用しているテーマ(テンプレート)やプラグインとの相性が悪く広告が表示されなくなることがあります。

そのような場合には一時的に別のテーマにして表示されるか確認してみる。プラグインを無効にしながら表示されるか確認してみてください。今まで表示されていても WordPress 本体やプラグインのアップデートによって表示されなくなることもあります。

またサーバー側の設定により表示されなくなることもあります。例えば「WAF」という機能を有効に設定しているとアドセンスの広告が表示されないとの報告がたくさんあります。

以上、今回は17個の原因を紹介してきましたが、まれに不具合で表示されないということもあります。また上記以外にも原因はあるでしょうが、とりあえずは上記の原因に当てはまっていないかをチェックしてください。