アドセンスが停止・無効になった場合の復活&再申請の方法とは

アドセンスが停止・無効になった場合の復活&再申請の方法とは
(YouTube, AdSense, Play 公認エキスパート)
2020年02月17日 in アドセンス
記事内にPR・広告が含まれる場合があります

こんにちは、Google AdSense 公式ヘルプコミュニティ エキスパートの竹中です。

Google アドセンスは他の広告ネットワークと比べると、始める際の審査も、その後のポリシー(利用規約等含む)も厳しいと言われています。ですからアドセンスを始めようと申請をしても、なかなか審査に合格出来ない方が多くいらっしゃいます。

また審査に合格して無事に広告を配信できたとしても、ポリシー違反として広告配信停止やアカウントの停止(無効化)となってしまう方もいます。せっかく収益が上がっていても、ポリシー違反によりアカウントが停止してしまうと収益は受け取ることが出来ません。また一度アカウント停止になると、その後アドセンスを行うことはできないことになっています。この点については後述します。

このページではアドセンス審査合格後に広告配信が停止してしまった場合、アドセンスアカウントが停止・無効化してしまった場合の対処方法や復活方法、アカウントを再取得できるかについてご紹介致します。(AdSense ヘルプページや公式フォーラム、実体験等を情報源にしています。)

ポリシー違反になった場合の対処

まずアドセンス広告を掲載しているサイトにポリシー違反が見つかった場合、通常はすぐにアカウント停止になってしまうわけではありません。Google 側の対応には段階があり、ページ単位・サイト単位で行われる対応とアカウント単位で行われる対応があります。

Googleアドセンスのポリシー違反の段階

1. 警告

軽度のポリシー違反が見つかった場合には警告が送られます。登録しているメールアドレス宛てに警告のメールが送られるので、時間が経過してから「Googleからのメールに気付かなかった」とならないようにしておきましょう。またアドセンス管理画面にも警告の通知が表示されているはずなので、日頃から管理画面のチェックは怠らないようにしてください。

警告文の内容には、どのようなポリシー違反があったのかが記載されています。ただし、どのページのどの部分がダメだったのかなど具体的に記載されているとは限りません。ご自身でサイト内を隅々までチェックしてください。

私自身も過去に何度か警告を受け取ったことがあります。すごく焦りますが、落ち着いてサイトをチェックすることが大切です。「これはダメだな」という分かりやすい違反よりは、「これもダメなの!?」という部分が違反となってしまうことが多いので、少しでも怪しいと思ったら改善するようにしてください。例えば下記のようなケースにも十分注意してください。

スマホサイトでAdSenseのポリシー違反になる例

そして重要なのが、警告を受け取ったら可能な限り早く修正を完了させなければならない点です。現在は具体的な期限が示されていないかもしれませんが、以前は72時間以内に修正しなければならないと記載がありました。

警告に気付かないで時間が経過してしまった場合や、ポリシー違反をしてしまった部分を修正できなかった場合、そのページもしくはサイトでの広告の配信が停止されます。つまり広告が表示されなくなります。ですから警告を受け取ったら、問題点の修正を最優先させてください。※この場合、Googleへの報告・申請は必要ありません。

広 告

2. 広告配信の停止

重い違反だった場合、警告から一定時間以内に修正できなかった場合、何度もポリシー違反を繰り返している場合には広告配信が停止されます。

広告の配信が止まってしまえば当然サイトには広告が表示されません。ですからそのサイトでの収益が上がらなくなってしまいます。ビジネスとしてサイトを収益化している場合は特に大きな機会損失となってしまうので、早く復旧したいところですね。

2-1. 審査リクエストが送信できる場合

広告配信が停止された場合、すぐに修正を行い審査リクエストを送信します。アドセンス管理画面のアカウントポリシーセンターから送信することが可能です。

なおリクエストを送信してもすぐに審査され返答がくるとは限りません。送信したら必ず審査されるので、すぐに返答がなくても再送信することなく待ってください。7営業日~10営業日程度かかる場合があります。

2-2.状況が改善できるまで広告が配信されない場合

無効なトラフィックによる広告配信の停止は、トラフィックの品質が改善されたと判断されるまでは広告が配信されません。逆に言えばトラフィックの品質が改善されたと判断されれば広告が配信されるようになっています。

詳細は下記ページをご確認ください。

2-3.リクエストができない/審査に合格できなかった場合

サイト全体の内容やポリシー違反の度合いによってはリクエストができない場合や、上記の審査に合格できないこともあります。例えばアダルト要素が多くあるようなサイトであったり、そのサイトで広告が掲載されることで広告主に不利益を与えるような場合です。

このような状況になると、アドセンスの利用は継続できますが該当サイトではアドセンス広告を掲載できなくなります。いわゆるサイトのブラックリスト入りです。もし広告をサイトに設置したとしても広告が配信されることはありません。他のポリシーに準拠したサイトでは広告が配信されるので、別のサイトでアドセンスを利用しましょう。

3.アカウントに対する警告

3-1.アカウント単位での警告

上記まではサイト単位での対処でしたが、アカウント単位で対処されることもあります。アカウント単位での対処は、今までに何度もポリシー違反をしているなど、サイト運営者がポリシーに対する理解やポリシーを準拠する意思が乏しい場合に行われます。

アカウントに対して警告が行われてもすぐに広告配信が停止するわけではありません。ですが、すぐにアドセンス広告を設置しているサイトを見直し問題がない状態にしなければ、アカウントが停止・無効になる可能性が高い状態であることを認識しなければなりません。

3-2.アカウントの一時停止

状況によっては約30日間広告が表示されなくなり、支払いが留保される期限付きアカウント停止の措置があります。この停止期間は自動で終了しアカウントが有効になります。この措置も重いポリシー違反があった場合に適用されるものだと考えられますので、すぐに改善してその後も問題が起きないように十分注意しなくてはなりません。

上記の状態になるとアカウント停止期間が終了して広告配信が有効になっても、アカウントのモニタリングは継続されます。つまり要注意アカウントとして監視対象となるのです。何か問題があればアカウントを無効化される可能性があるということを忘れないでください。

4.アカウントの無効化

上記のアカウントに対する警告で問題をクリアできなかった場合にはアカウントが無効(永久停止)になってしまいます。

アカウントが無効化されるには、通常は上記までのような段階を踏みますので、突然のアカウント無効化というのは滅多にありません。ですが自己クリックや自動化ツールによるインプレッション増加・クリック。何度も同じ違反を繰り返している場合。児童ポルノなど法的に重大な問題がある場合などは 即アカウント永久停止(無効化) となることがあります。

日本ではあまり問題視されないようなアニメやフィギュアの画像・映像でも、アダルト要素として判断されることがあります。特に児童ポルノに触れるようなものは即アウトになりますので注意が必要です。

アカウント停止の通知が来たら一度だけ異議申し立てを行うことができます。サイト運営者の過失がないことを立証できれば復活できる可能性があります。必要なデータを提出するにはアクセス解析等のデータが欠かせません。必ずGoogleアナリティクスとの連携は行っておいてください。

アナリティクスでAdSense収益確認

異議申し立てを送る際はしっかりと改善したことを伝える必要があります。例えば下記のような内容を入れてください。

  • ポリシー違反をしてしまったことに対する謝罪
  • どのような修正・変更を加えたのか
  • 今後違反が起こらないようにするための防止策等
  • 修正・変更をしたページのURL(多い場合は全てでなく一例として数ページ)
  • ポリシーページを熟読したこと
  • 今後ポリシー違反をしないという意志

異議申し立てする際の文章内容はご自身で考えて頂くのが基本ですが、どのような文章にして良いか分からないという方向けに例文・サンプルをご紹介致します。これをベースに、ご自身の状況に合わせて修正してください。

AdSenseチーム 様

この度はポリシー違反をしてしまったこと、大変申し訳ございませんでした。
ご指摘を受け、対象サイトにポリシー違反が無いよう下記の修正を致しました。

1.サイドバーに設置していたAdSense広告の上に「おすすめ」と表記しておりましたが、これを「広告」に変更致しました。

2.クリックすることで展開するオーバーレイタイプのメニューがAdSense広告の上に重なってしまっていましたが、重なることがないように広告の配置を変更しました。

修正したページのURL(一例)
http://www.example.com/123.html
http://www.example.com/test/abc.html

今回のような違反が起きないよう、ポリシー・利用規約を再度チェックを致しました。今後も定期的にポリシーと確認し、運営サイトでポリシー違反が起こらないように十分注意をしながらAdSenseを利用させて頂きます。

審査のほど何卒宜しくお願いいたします。

ただ異議申し立てで復活できる割合はかなり少ないようです。アドセンス以外にも広告ネットワークはいくつかありますので、それらを利用して収益化してみてはいかがでしょうか?

Googleアドセンスの代わりになる広告

アカウント停止・無効化後に復活・再申請するには

現状のGoogleアドセンスの仕組みでは、一度アカウントが無効になってしまうとその人はその後アドセンスアカウントを再取得することはできないようになっています。例えば別のGoogleアカウントを使用して申請をしても不承認になってしまいます。

「ポリシーのことをよく理解できてなかったけど、今はしっかりと理解したから再開したい。」
「今後は絶対にポリシー違反にならないように注意するので、もう一度アドセンスを利用したい。」

このように思われる方は多いでしょう。フォーラムでもこのような嘆願が投稿されることが多々あります。確かにしっかりと反省しているのであれば、再度アカウウントを取得し復活できるようにしても良いのではと思いますね。しかし残念ながら、どれだけお願いをしても“通常”は復活することはできません。

アカウントを再申請・再取得する方法

上記のように、一度アカウントが無効になると“その人”はアドセンスを利用できなくなります。ですが「どうしてもアドセンスを利用したい」「諦められない」という場合は、再取得が不可能なわけではありません。

他人名義で行う

無効になった人が利用できないわけなので、他人名義であれば利用することは可能です。家族・親族などの名前を借りれば申請することができます。

しかし名前以外にも、住所・電話番号・サイト・口座など全てを別のものにしなければなりません。審査に合格してから口座を自分の名義に変更することも不可能です。お金が絡むことなので友人の名義を使うのはお勧めしませんし、親族であってもしっかりとアドセンスについて理解してもらう必要があります。迷惑をかけないように十分に配慮してください。

法人名義で行う

他人名義では全てを自分自身で思うようにできないでしょうし、他人に迷惑をかける可能性があります。ですからあまりお勧めはしません。

個人で利用していたアドセンスアカウントが無効になった場合、法人名義であればアカウントを取得することが可能です。つまり会社を設立して、その会社名義でアカウントの申請を行うのです(個人事業ではダメです)。自分の法人を設立すればお金の管理も自分自身で行うことが可能ですね。

法人を設立するにはお金もかかりますし、その後の法人運営など面倒なことも多々あります。それでもアドセンスを再開したい場合や、法人を設立してもアドセンス収益でカバーできる場合には一つの手段として使えるでしょう。この場合も住所・電話番号・サイト・口座などの情報を個人の時とは別のものにする必要があります。

他人名義でも法人名義でも、再取得できたとしてもポリシー違反をするようなことは絶対にしないようにルールはしっかりと守ってください。また、別名義であれば絶対に不承認にならないという保証はありませんので、十分検討して頂きご自身の判断で行ってください。

ポリシー違反以外にも広告が表示されなくなる原因はたくさんありますので、「広告が表示されなくなった」という方は下記ページもご確認ください。