YouTube & AdSense 米国税務情報の入力方法!収益が源泉徴収の対象に

日本のYouTuberでも米国税務情報の入力が必要!収益が源泉徴収の対象に
(YouTube, AdSense, Play 公認エキスパート)
2021年10月05日 in YouTube, アドセンス

YouTube チャンネルを運営し動画を収益化されている YouTuber の方に、税金に関して重大な変更があります。日本に住んでいて日本人向けに動画を投稿している場合であっても、米国の税務情報の入力を行う必要があります。税金という難しいお話ですが、かなり重要な内容です。できる限り要点をまとめて簡潔にお話しいたしますので最後までご覧ください。

なお動画でも分かりやすくご紹介していますので、よろしければご覧ください。

1. 米国外のクリエイターも源泉徴収される

まず Google はアメリカの法律(米国内国歳入法第 3 章)に基づいて、アメリカ以外で収益化を行っているすべてのクリエイターに対しても税務情報を収集し、アメリカ在住の視聴者から収益を上げている場合には源泉徴収を行うことが義務付けられています。

つまり日本に住んでいて YouTube に動画を投稿し収益化している場合であっても、アメリカ在住の視聴者による広告収入やスーパーチャットなどの収益が発生している場合に税金が差し引かれるようになります

おそらく多くの方は「日本人向けの動画だから関係ないでしょ」と思われていると思います。確かに収益のほとんどが日本人の視聴者からによるものでしょう。しかし YouTube は世界中の人がアクセスし動画を視聴しているプラットフォームです。日本人向けの動画であったとしても海外の人の目に留まり視聴される可能性は十分にあります。そもそもアメリカ在住の日本人が視聴している可能性もありますよね。

YouTube Studio のアナリティクス[視聴者]から[上位の地域]を確認してみてください。100% 日本の視聴者でしょうか?
上位の地域

どれだけアメリカ在住の視聴者から収益が発生しているかの大小は関係なく、税務情報はすべてのクリエイターが提出するべきものだとお考えいただいた方が良いと思います。税務情報を提出していない場合だと、本来支払わなければならない以上の税金を徴収されてしまうからです。

ちなみにアメリカの視聴者からの収益には、広告の視聴によるものだけでなく、YouTube Premium 加入者の視聴、Super Chat、Super Stickers、チャンネル メンバーシップなどを通じて得た収益が含まれます。

2. 税務情報の提出期限

税務情報の提出方法は後ほど紹介しますが、控除する税額を Google が正確に判断するために2021年5月31日までに AdSense 管理画面から税務情報を提出してください。実際に源泉徴収され収益から差し引かれるのは、早ければ6月からになるようです。

上記期限を過ぎて収益化する場合は、収益化したタイミングで提出をしていただければ大丈夫です。

また UUUM のような MCN(マルチ チャンネルネット ワーク)で収益を受け取っている場合や、法人等の企業で YouTube 収益を受け取っている場合にも提出が必要です。

米国内で収益化しているほとんどのクリエイターは、既に必要な税務情報を提供されているはずなので、新たに源泉徴収税が適用されることはありません。

3. どれだけの税金が引かれるのか?

気になるのは「どれだけの税金が引かれてしまうのか」ではないでしょうか。 YouTube ヘルプコミュニティへ社員の方が投稿した内容から例をご紹介いたします。

例:クリエイターが先月 YouTube から得た収益が $1,000 だったとします。収益合計 $1,000 のうち、米国の視聴者から得た収益は $100 でした。
収益割合のグラフ

この場合、考えられる源泉徴収のシナリオは次の3通りがあります。

クリエイターが税務情報を提出していない場合: 源泉徴収税率は全世界における収益合計の 24% です。そのため $1,000 ✕ 24% で、最終的に差し引かれる税金額は $240 です。クリエイターから完全な税務情報が提供されるまでは、アメリカの視聴者からの収益に限定されず、総収益の 24% が税金として引かれてしまいます。
総収益の 24% が税金

クリエイターが税務情報を提出し、条約による優遇措置を申請する場合: 日本とアメリカの間では租税条約が結ばれており、税率がアメリカの視聴者から得た収益の 0% に軽減されるため、最終的に差し引かれる税金額は $0 になります。日本に在住であって税務情報をしっかり提出すれば1円も税金がかからないとのことです!
日本の場合は0%で$0に軽減

クリエイターが税務情報を提出したが、租税条約による優遇措置を受けられない場合: 租税条約が結ばれていない場合の税率はアメリカの視聴者から得た収益の 30% になるため、最終的に差し引かれる税金額は $30 になります。
租税条約が結ばれていない場合

日本に在住しているクリエイターであったとしても、また全ての視聴者が日本人だったとしても、税務情報を提出していないとアメリカの視聴者からの収益か否かに関わらず、YouTube から発生した総収益の 24% が税金として引かれてしまいます。これはかなりの金額になってしまいますので、2021年5月31日までに税務情報はしっかりと提出しましょう。

「自分は税務情報を提出しなければならないのか分からない」と悩む必要はありません。とにかく皆さん税務情報を提出してください!

日本にお住まいでない方で、お住いの国がアメリカと租税条約を結んでいるかわからない場合は IRS のウェブサイトをご覧ください。租税条約を結んでいる場合でも国によって軽減される税率が異なります。

スポンサーリンク

4. 米国税務情報を入力する手順と方法

個人で AdSense アカウントを所有されている方向けの手順をご紹介していきます。法人の場合は下記ページでご紹介しております。

また事前に AdSense 管理画面[お支払い]>[設定]のカードの中の[設定を管理する]>お支払いプロファイルの[名前と住所]で、住所・氏名をアルファベット表記に変更してください

アルファベット表記にしないと税務情報が承認されず「審査中」「名前の不一致」になる可能性があります。詳細はこちらのページをご覧ください。

では税務情報を入力していく手順をご紹介いたします。

  1. 税務情報は AdSense 管理画面から入力を行います。 AdSense にログインしていただき[お支払い]>[設定]のカードの中の[設定を管理する]を選択します。
    設定を管理する
  2. [お支払いプロファイル]のカードの中にある[アメリカ合衆国の税務情報]から[税務情報の管理]を選択します。
    [アメリカ合衆国の税務情報]から[税務情報の管理]を選択
  3. [税務情報の追加]ボタンを選択してください。ログインを促されるのでパスワードを入力してログインします。ここからは人によって選択していく項目が異なります。例えば個人なのか会社等の事業者なのか、米国で取引や事業を行っているかなどで異なりますので、多くの方に該当する「個人であり、米国で事業を行っていない」前提で進めていきます。
    [税務情報の追加]ボタンを選択
  4. [個人]>[いいえ]>[W-8BEN]を選択します。
    W-8BEN
  5. 「W-8BEN 納税フォーム」が表示されたら、[名前][国籍][納税者番号]を入力します。[納税者番号]は「外国の TIN」と記載されていますが、ここで言う「外国」は「アメリカ以外の国」です。日本では納税者の管理に紐付けられている「マイナンバー」を入力することになります。ここの入力がないと税率が 0% に軽減されず 30% となります。(※法人の場合は法人番号を入力)
    [納税者番号]は「外国の TIN」
  6. 次に住所を入力します。[国]と[都道府県]は選択式ですが、その他の住所は英語表記で入力する必要があります。英語表記が分からない場合は、住所を英語表記にしてくれるツールを使用されると簡単です。
    英語表記で住所を入力
  7. [租税条約]の部分では[はい]を選択しチェックを入れて国を選択します。
    租税条約
  8. [特別な料率や条件]の部分で該当する項目にチェックを入れて[条項と段落]で選択できるものを選択してください。[源泉徴収率]は納税者番号を入力された方は[0%(減税税率)]を選択します。
    特別な料率や条件
  9. 作成された税務書類のプレビューが確認できるので、確認後チェックを入れて進めます。
    税務書類のプレビュー
  10. [戸籍上の姓名]の部分で姓名をアルファベットで入力します。
    [戸籍上の姓名]
  11. [米国内で行っている活動とサービス、および宣誓供述書]では[いいえ]の選択とチェック、[税務上の地位の変更に関する宣誓供述書]で該当するものを選択して送信してください。◎「お支払いを受け取ったことがない新規または既存のお支払いプロファイルの税務情報を提出します」
    →まだ YouTube の収益を受け取ったことがない場合。(最近収益化できた方が対象になる場合が多いかと思います。)◎「過去にお支払いを受け取ったことがある既存のお支払いプロファイルの税務情報を提出します」
    →今までに YouTube の収益を受け取ったことがある場合。
    米国内で行っている活動とサービス、および宣誓供述書
  12. 確認画面が表示されますので[新しいフォームを送信]>[新しいフォームの作成を開始]を選択して送信できれば完了です。
    新しいフォームの作成を開始
  13. 上記送信後に「Google Payments: 税務情報が承認されました」という件名で、承認に関するメールが届きます。
    Google Payments: 税務情報が承認されました

※ここでご紹介した内容はあくまでも一例であり、人によって内容は異なります。表示される内容をよくお読みになり、ご自身の状況に合わせた内容を入力して税務情報を提出してください。

とても難しい言葉や表現が多くよく分からないと思われた方がほとんどだと思いますが、税金や法律に関しては、Google や YouTube 側がサポートしてくれません。もしどうしても不明な点があれば税理士等の専門家にご相談ください。

「収益化していない人も関係があるのか?」「これから複数のチャンネルを収益化する場合はどうするのか?」など、よくある質問に対する回答はこちらにまとめてあります。

【米国の税務情報に関する参考ページ】
https://support.google.com/youtube/answer/10390801
https://support.google.com/youtube/thread/101527268?hl=ja