Google AdSense シンガポール税務情報の提出方法とは

Google AdSense シンガポール税務情報の提出方法とは
(YouTube, AdSense, Play 公認エキスパート)
2024年03月28日 in アドセンス

Google AdSense(アドセンス)でシンガポールの税務情報を提出するように警告が表示されたり、メールで通知を受け取る方が出てきました。YouTube で収益化されている方であれば、米国税務情報を提出されていると思います。そのシンガポール版だとお考えください。

社員にも確認しましたが、シンガポールの税務情報を求められているのは一部のユーザーのみとのことです。今後、すべてのユーザーが提出しなければならなくなるかは現時点で分かりませんが、多くの方が求められるようになってきています。

米国税務情報の時も、本格的に導入される1年ほど前から提出を求めれるユーザーもいたので、もしかしたらシンガポールの税務情報も対象が広がる可能性も考えられますし、シンガポール以外の国も提出しなければならなくなる可能性もあります。

また、米国税務情報と異なり YouTube で収益化しているユーザーだけでなく、 Web サイトだけで AdSense を利用しているユーザーにも表示されているようです。

いずれにしても、提出を求められた場合は提出しないと源泉徴収されたり、収益の支払が保留されてしまう可能性があります。米国税務情報ほど複雑ではありませんので、提出を行ってしまった方が良いですね。

なお動画でもご紹介しておりますので、よろしければご覧ください。

シンガポール税務情報の提出内容

ここからはシンガポールの税務情報で提出する内容についてご紹介していきます。※税務情報の内容は人によって異なり、あくまで私ならこのように提出するというものだとお考えください。税務上のアドバイスはできないため、ご不明な場合は専門家へご相談ください。

今のところシンガポールの税務情報提出は、まだすべてのユーザーに求められていません。 AdSense[お支払い情報]>[設定を管理する]>[お支払いプロファイル]内に[シンガポールの税務情報]が表示されているかご確認ください。表示されていれば提出を行います。
シンガポールの税務情報

[税務情報の追加]を選択してください。
税務情報の追加

企業情報

日本在住の日本人であることを前提にご紹介していきます。

企業情報

[業種をお知らせください。]
>[個人の運営者]を選択します。どのような業種として AdSense から収益を受け取っているかです。法人など企業として収益化している場合は[企業]などになります。

[シンガポールに恒久的施設を所有していますか?]
>[いいえ]

[海外ベンダー登録制度に基づいて、シンガポールの物品サービス税(GST)に登録していますか?]
>[いいえ]

課税免除

課税免除

[免税対象となっていますか?]
>[はい]

税法上の居住地

税法上の居住地では提出する書類によって対応が異なります。

A.[その他の書類]を選択して提出する場合

税法上の居住地

[税法上の居住国/地域を選択します]
>[日本]

[居住者証明]
>[ドキュメントの種類を選択]で[その他の書類]を選択した場合は、マイナンバーカードや免許証などの身分証明書を提出します。

シンガポールの税務情報に関してはこれらの身分証明書の提出で承認されます。ただし、後述する[税法上の居住地]が承認されない方が多いです。とりあえずシンガポールの税務情報を承認させたい場合に選択して進めてください。

米国税務情報と同じく、AdSense のお支払いプロファイルで登録している住所・氏名と身分証明書のものが完全に一致しているかを、提出前にご確認ください。また、身分証明書を撮影した写真は画像加工アプリなどで修正したりしないで、そのまま提出されることをおすすめします。

[有効期限]
身分証明書の有効期限を「YYYY/MM/DD」の形式で入力してください。例えば「2025/02/25」のような形です。

後は送信していただき、承認されるのをお待ちください。

B.[税法上の居住地の証明書]を選択して提出する場合

税務署発行の居住者証明書を提出する場合は[税法上の居住地の証明書]を選択してアップロードしてください。居住者証明書の取得手順は後述してあります。

税法上の居住地の証明書提出

シンガポールの税務情報の承認画面

承認されるとこのような表示になります。メールでも「お客様のシンガポールにおける税務情報が受理されました」と通知が来ます。
お客様のシンガポールにおける税務情報が受理されました

承認されない場合

AdSense のお支払いプロファイルで登録している住所・氏名と身分証明書のものが一字一句間違わずに完全に一致しているかをご確認ください。

また、お支払いプロファイルの住所・氏名に問題ないにも関わらず承認されない場合、お支払いセンターの[アドレス帳]から不要な住所等を削除することで承認されたとの情報がありましたので、一度ご確認になってみてください。
https://payments.google.com/

税法上の居住地

税務情報の管理のページでは、シンガポールの税務情報とは別に「税法上の居住地」という項目が表示されます。
税法上の居住地

シンガポールの税務情報提出の際に[その他の書類]からマイナンバーカード等を提出された場合は、税法上の居住地を証明する書類を提出することで承認される可能性が高いです。例えば税務署で発行できる「居住者証明書」です。発行するのが面倒ですが、承認されない場合はお試しください。

なお再提出する際は「不足しているドキュメントを送信する」からではなく、[税務情報の更新]から提出しないと承認されない可能性があります。
居住者証明書の再提出

税務署発行の居住者証明書を提出する

管轄の税務署に「居住者証明書交付請求書・居住者証明書(租税条約等締結国用)」を提出することで、居住者証明書を手に入れることができます。様式は国税庁のホームページからダウンロードができます。※法人の場合でも同様式により証明書を取得できます。
国税庁HP:居住者証明書の請求

アクセスしたら「1 租税条約等の締結国に租税条約に基づき提出する場合」の「印刷用」もしくは「入力用」の PDF ファイルに記載して、管轄の税務署へ提出します。
租税条約等の締結国に租税条約に基づき提出する場合

入力項目と内容は下記の通りです。
居住者証明書交付請求書・居住者証明書の入力方法

  1. 管轄の税務署名を記入します。管轄の税務署が分からない方は国税庁のホームページから調べることが可能です。
  2. 住所氏名は日本語及び英語で記入します。日本語の住所氏名は AdSense お支払いプロファイルと合致するように記載します。英語は米国税務情報で記入した時と同じように記入すればOK。
  3. シンガポール/Singapore を記入します。
  4. 対象期間はオプションなので記入不要です。(未来の日付は記入できません。)
  5. 上3つにチェックを入れます。
  6. 請求枚数は1枚で大丈夫です。
  7. オプションなので記入不要です。

この様式を税務署へ2部提出してください(1枚は税務署の控え用になります)。なお、提出時に身分証明書が必要です。

税務署や時期によっては発行までに時間がかかる場合があります。発行されたものがこちら。
税務署に発行してもらった居住者証明書

取得したら AdSense の税務情報のページからアップロードを行ってください。なお、スマホだと文字が小さくなり 正確に読み取れない場合があるので、可能であればスキャナを使用することをお勧めします。

税法上の居住地が承認されるとステータスが「承認済み」になり、メールでも通知が来ます。
※提出してから結果が出るまでに時間がかかる場合があり、時期によっては2週間以上かかることもあります。
税法上の居住地の承認画面

アップデートがあり次第こちらで公開していきます。また税務情報に関するヘルプページはこちらです。
税法上の居住地に関する情報、および米国以外の源泉徴収と報告