アドセンスの審査基準って?エキスパートが教える合格の秘訣

アドセンスの審査基準って?エキスパートが教える合格の秘訣
(YouTube, AdSense, Play 公認エキスパート)
2021年03月08日 in アドセンス
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こんにちは、Google AdSense 公式ヘルプコミュニティ エキスパートの竹中です。

最近 Google アドセンスの審査が昔よりも厳しくなり、以前では審査に合格できていたような web サイトやブログであっても不承認(不合格)となるケースが非常に多くなりました。AdSense ヘルプフォーラムでも「何度も不合格になっている」「原因が分からない」「不承認の理由が知りたい」「審査基準を教えて欲しい」という問い合わせが数多く寄せられています。

残念ながらアドセンスの審査基準は公開されていません。私は AdSense ヘルプフォーラムで毎月 150 ~ 200 程度のアドバイスを行っていますが、その多くが審査に合格できないという内容です。日々不合格となった方のブログをたくさん拝見してみて、合格できないブログの特徴が見えてきましたのでシェアしたいと思います。

審査に合格できない理由

まずは不承認(不合格)になる理由についてです。もし合格できなかった時にはその理由が記載されたメールが届きます。だいたいの方が下記のいずれかに当てはまるのではないかと思います。※メール内容の一部を抜粋。

不十分なコンテンツ: AdSense の承認を得てサイトに関連性の高い広告を掲載していただくには、AdSense の担当者による審査とクローラによる解析でページの内容を判断できるだけのテキストがページに含まれている必要があります。
Google のポリシーに準拠していないサイト: お客様のサイトは、Google AdSense のプログラム ポリシーに準拠していないか、ウェブマスター向けの品質に関するガイドラインに準拠していないため、現時点では AdSense のお申し込みを承認できませんのでご了承ください。
AdSense スペシャリストがお申込み内容を確認したところ、プログラムの条件が満たされていないことがわかりました。プログラムのご利用を承認させていただくことができません。

それぞれは厳密には不合格のポイントが異なりますが、どれもアドセンスを利用するには不十分なサイトであるということです。要は「ユーザー(観覧者)にとって有益なコンテンツを用意し、ポリシー違反がない状態にしなければならないよ!」という内容なのです。

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重要なのはコンテンツ

多くの方が下記のような情報を目にしたことがあるのではないでしょうか?

「画像やリンクは入れないように」
「無難な日記系のブログが通りやすい」
「アドセンスの審査に合格するには最低10ページ以上必要」

アドセンスを利用したいという方がこのような情報を聞いて、画像もリンクもない無難な日記ブログを作成してアドセンスに申し込まれる方が多いようです。しかし上記の情報は正しくありません

画像は入れよう!

まず画像についてですが、結論から言えば画像は入れても全く問題ありません。むしろ分かりやすい記事にするために入れるべきです。

ダメなのは権利的に問題のある画像や動画を入れることです。例えば許可を得ていない芸能人の写真やテレビ番組の画像・動画はNGです。画像に関しての詳細は下記ページでもご紹介しておりますのでご確認ください。

もう一つ注意点として、画像は必要以上に大きなサイズのものを入れないようにしてください。たまにデジカメやスマホで撮影したそのままのサイズで入れている方がいますが、ページ測度が重くなる原因にもなりユーザーの操作性等に影響を与えます。適正なサイズにリサイズしてから入れるようにしてください。画像を圧縮してからアップするとなお良いです。

画像だけのページがないか注意

たまに見かけるサイトの例として、画像をクリックすると、その画像だけが掲載されたページが表示されることがあります。そのページ内に広告コードが含まれないようになっているのであれば問題ありませんが、広告コードが含まれてしまっている場合はコンテンツが乏しいページと判断されてしまうでしょう。

サイトの設定でその様になっている場合は、画像だけのページが生成されないようにするか、そのページに広告コードが含まれないように設定を行ってみてください。

カテゴリページ・タグページの記事数

各カテゴリやタグの記事一覧が表示されるページにコンテンツは十分入っているでしょうか?例えば1記事や2記事程度しかないカテゴリやタグページはコンテンツが不十分だと判断されるかもしれません。むやみにカテゴリやタグを増やすのではなく、そのカテゴリやタグの記事をある程度作成するのかもよく検討するようにしましょう。

日記より役立つコンテンツを!

以前の審査は、サイトがポリシーに準拠しているかに重点が置かれている感じでした。しかし今はコンテンツもしっかりと審査されている傾向だと感じます。

昔は確かに無難な日記系の記事は審査に通りやすいと言われていました。しかし日記って観覧していて楽しいでしょうか?役立つでしょうか?今アドセンスでも求められているのはユーザーにとって有益なコンテンツです。最近審査に合格出来ないという方の多くが日記系のブログなのです。現状では単なる日記系のブログで合格するのは難しいと言えます。

アドセンスは広告主がいて成り立つサービスです。つまり広告主にとってメリットがない(成果に繋がりにくい)サイトには広告を掲載したくないのです。もしあなたが広告主としてお金を支払う立場であれば、「今日はランチで○○を食べました」「××に出かけて楽しかった」というサイトへ積極的に広告を出したいと思いますか?

また芸能人のような有名な人のブログでなければ、なかなか日記系の記事を読みたいと思われませんしアクセスも集まりにくいですよね。

ではどのようなコンテンツにすれば合格しやすいかということですね。お勧めは観覧者が「この記事は役に立った」「この記事のおかげで問題が解決できた」というコンテンツを作成することです。

今まで日記系の記事を書いていた方は「急に役立つコンテンツを作れと言われても分からない」とおっしゃるかもしれません。でも例えばランチの日記をよく書いているのであれば、「ランチをしたそのお店のどこが良くてどのようにお勧めなのか」を具体的に紹介し、「住所や営業時間・駐車場の有無・予算などの情報」を付け加えてみてはいかがでしょうか?

コンテンツを修正

単純に「美味しかった」という記事よりも随分と分かりやすくて役立つ記事になると思いませんか?

自分にしか書けない内容にする

全て自分で書いたオリジナルの文章であっても、どこかで見たような内容や他のサイトでも書かれているようなありふれた内容は「独自性がない」と判断されてしまい合格できません。

他の人には書けないような独自性の高いコンテンツを用意する必要があります。独自性をプラスするのに一番簡単なのが実体験を入れることです。自分が経験したことは何よりの独自性です。他の人に真似されるようなものでもありませんしね。文章だけでなく、その証拠となるような写真も入れておきましょう!

まとめサイトもNG

コンテンツのオリジナル性が重要視されるようになってきたので、キュレーションサイトなどいわゆる「まとめサイト」でも審査に突破するのは難しいでしょう。まとめサイトは元々権利的にどうなのかという問題も多く含んでいますし、他人のコンテンツを引っ張ってきただけではオリジナル性の高いコンテンツとは言えません。

また単なるデータを入れただけの辞書的なサイトも合格できなくなっています。決してデータがダメというわけではありませんが、そのデータを元に自分自身の考えや意見などを入れてオリジナル性を出す必要があります。

お金に関わること(金融系)や生命に関わること(医療系)

Google の検索品質評価ガイドラインに「YMYL」というものがあります。「Your Money or Your Life」の略で、現在や将来における幸福や健康的な生活を送る上で大きな影響を与える可能性があるページは高度な専門性や権威が伴わなければならないということです。例えばお金に関わる経済・金融系であるとか、健康や生命に関わる医療系などのページは、信憑性が高いものでなければなりません。

株や FX、仮想通貨などのブログ、また病気や薬に関して書いているブログを審査に出している方は多いです。しかし自分がその分野で専門家として活動していたり権威があり、公開している情報が信憑性が高いと言えるでしょうか?

「YMYL」は検索品質に関するガイドラインですが、アドセンスはウェブマスター向けのガイドラインも遵守しなくてはなりません。またアドセンスには禁止ポリシーの中に「不適切な表示」というものがあります。簡単に言うと、ユーザーを騙したり煽ったり、嘘の情報や信憑性の低い情報があるページはポリシー違反になるということです。

何ページ必要?

「10ページ程度あれば大丈夫」と言われていたのは昔のこと。ほとんどのサイトの場合10ページ程度では全然少なすぎます。20ページ以上でも通らないという方も多いのです。ただし有益で独自性の高いコンテンツを提供しているサイトであれば10ページ以下でも合格する方はいます。コンテンツそのものが重要なので、ページ数が多ければ良いというわけではないことに注意してください。

そもそも10ページや20ページのサイトではアクセスも少く、例え審査に通って広告が表示されるようになっても全然収益にはならないでしょう。まずはしっかりとコンテンツを充実させることを考えましょう!

また審査中になると更新をストップしてしまう方がいらっしゃいますが、更新することで審査に不利になったりすることはありません。ドンドン良質な記事を追加していき、観覧者が増えるようにしてください。

※独自性の高い優れたコンテンツがあるサイトはページ数が少なくても審査に合格できています。「何ページあれば大丈夫」というものではないので、中身の薄いページを量産するようなことはしないでください。

操作性がよく使いやすいサイトにする!

不承認となった時のメールに下記の内容が含まれることがあります。

サイトでのユーザーの利便性を高め、AdSense の要件を満たすようにしてください。
サイトは操作しやすい構成にして、ユーザーの利便性を高めることが重要で、クリック操作でページを移動して、探している情報を簡単に見つけられるようにする必要があります。

つまりユーザー(観覧者)にとって使いやすくて分かりやすいサイトにしなければならないということです。

ブログのテンプレートによっては、カッコ良くても操作しにくいデザインであったり、どこにどの情報があるか分からないような使いにくいものがあります。単純に見た目だけで判断しないで、「初めてそのサイトの訪れた人でも目的の情報を見つけることができるか」「操作しやすく分かりやすいデザインになっているか」にも注意して下さい。

合格できない方のブログで多いのが「適切にカテゴリ分けされていない」「文章を区切りすぎて読みづらい」「改行が多すぎる」ということがあります。

適切なカテゴリやタグの設定

ブログのカテゴリーが初期設定の「未分類」となっていると、適切に記事を分類できておらず完成されていないブログであると思われてしまう可能性があります。観覧者にとってもしっかりとカテゴリ分けされていないと目的の記事も探しにくいですよね。あまりにも細かく分類してしまうと管理も大変ですし、場合によっては余計に探しにくい状態になりますので適切なカテゴリ分けを行ってください。

また、やたらとタグを設定されているブログを見ることがあります。タグも適切なものを本当に必要な数だけ付けるようにしてください。記事数が少ない時はタグなんてなくても問題ありません。

読みやすい文章になっているか

文章にやたらと改行を入れているブログも見かけますが、無駄にページが縦に長くなってしまいますしスマートフォンで観覧した時もかなり読みにくいものになってしまいます。改行や段落を入れるのは文章の意味ごとにしてください。

また大きな文章のまとまりごとに見出しを入れ、記事全体にメリハリを付けて分かりやすくしましょう。

その他には、より使いやすくて分かりやすいサイトにするために検索ボックスを設置したり、記事にパンくずリストを設置したりするのも良いと思います。メニューのナビゲーションも分かりやすいものになっているか確認してください。

ページ表示速度は遅くないか

最近ではモバイル端末(スマホ)から Web サイトを閲覧するユーザーがかなり多くなり、ページ表示速度も気にする必要が出てきました。表示速度が審査基準として使われているかどうかは不明ですが、審査しようとアクセスしても読み込みに時間がかかり過ぎる場合は審査不能として判断される可能性もあります。

Google が提供している無料の測定ツール『モバイルサイトの読み込み速度とパフォーマンスをテストする』から測定してチェックしてみてください。
ページ表示速度を計測する

コンテンツが不十分なページがないように

未完成のページや文字数が少ないページなど、コンテンツが不十分なページがあってはいけません。作りかけのページは下書きの状態にして公開しないようにしましょう!何文字以上なら大丈夫という基準はありませんが、少なくとも800文字以上(推奨は1,000文字以上)はあった方が良いと思います。

注意するのは記事ページだけではありません。例えば記事が一つもないのにカテゴリページやタグページ(記事一覧が表示されるページ)を公開している場合や、記事一覧に記事が一つしかないようなページはコンテンツ不足として判断される可能性があります。先ほど適切にカテゴリ分けを行うと記載しましたが、1つのカテゴリーに2記事以上入っているのが望ましいです。

もしプロフィールページを公開しているのであれば、しっかりとプロフィールを記載してテキストが全然ない状態にならないようにしてください。またコンテンツが十分に表示されない可能性がある検索結果ページや、404などのエラーページには広告を設置しないようにしましょう。

アクセス数も必要

アドセンスはトラフィック(アクセス数)が多くないと収益にはなりません。ただ数が多いだけでなく、どのような人がアクセスしているかというのも重要です。例えば自分や家族などの身内しかアクセスしないようなサイトでは収益になりませんし、そのようなサイトに広告を表示させるのは広告主にとっても良いことではありません。

ですからアドセンス審査時であっても、ある程度アクセス数があるサイトなのかが審査合格のための判断材料になっています。良質なアクセスを集めるためにも、独自性の高いコンテンツをたくさん公開する必要があるのです。

必須コンテンツ

アドセンスのヘルプページには「必須コンテンツ」として、サイトのプライバシーポリシーについて記載されています。このページにはプライバシーポリシーとして掲載すべき内容が記載されています。詳細は下記ページにまとめましたので、ぜひご覧ください。

アドセンスのプライバシーポリシー

またプライバシーポリシーのページは審査時になくても合格できたという方もいらっしゃいますが、合格した時点で即必須になるので審査時から公開しておくことが望ましいです。

再申請・再審査までの間隔

審査に落ちた方がよくやってしまうのが、ちょっとサイトに修正・追加を加えただけですぐに再審査の申請をしてしまうことです。本当にその修正や追加だけで審査に合格できる状態になっていれば良いのですが、多くの方はそうではありません。

上記でお伝えしてきたように役立つオリジナルコンテンツを十分に作成し、「もうこれなら絶対に合格できる!」と自身を持って言える状態になってから再審査に望みましょう。再申請するまでの期間についての詳細は下記ページをご覧ください。

不合格の通知が来てからすぐに再審査の申請をしても、すぐに不合格の通知が届くという方がとても多いです。短期間・頻繁に申請をしても機械的に弾かれるようになっている可能性も考えられます。そのような状況になっている場合は、不合格の通知が届いてから2週間~1ヶ月程度は間隔を開け、その間に有益なオリジナルコンテンツ作成に力を注いだ方が良いでしょう。

早く広告を掲載したいというお気持ちはよく分かりますが、焦った結果不合格になって何度もやり直すより、しっかりとしたものを完成させて合格させるのがお勧めです。

その他コンテンツに関して下記の記事も参考にしていただければ幸いです。