YouTubeアルゴリズム – おすすめ動画に選ばれる仕組み(公式情報から)

YouTubeアルゴリズム - おすすめ動画に選ばれる仕組み(公式情報から)
(YouTube, AdSense, Play 公認エキスパート)
2023年10月13日 in YouTube

今回はチャンネルを伸ばしたいクリエイター必見の YouTube のアルゴリズムについてお話いたします。

実は、アルゴリズムだと言われている情報の中には真実ではないものがいくつもありますし、それを信じてしまっている人もとても多いです。間違った情報を鵜呑みにしていると、チャンネルを伸ばす妨げにもなります。今回、YouTube 公式としてブログや動画、SNS で公開されたことがあるアルゴリズムの情報を中心にご紹介いたします。

なお、動画でも今回の内容をご紹介しておりますので、よろしければご覧ください。

このアルゴリズムは本当?

では最初に、よく聞く次のアルゴリズムが本当なのか考えてみてください。

動画は長い方が良い。なぜなら YouTube も営利企業で、長い動画の方が広告をたくさん掲載できて YouTube も収益を上げられるから
ショート動画のパフォーマンスが悪いと、長尺動画のパフォーマンスに影響が出る。
クリック率と平均視聴時間が高ければ YouTube 側に良い動画と判断されインプレッションが増える

どれが本当に存在するアルゴリズムで正しい内容だと思いますか?…実は、どれも正しい内容ではありません。

「いやいや、どれもよく聞くし、たくさんの人が言ってるでしょ。」と思われるかもしれません。確かにそうです。しかし、どれも過去に公式のブログや動画、SNS で否定されています。

1つ目の「長い動画の方が広告をたくさん掲載できて YouTube も収益を上げられるから」というのは、論理的で説得力もあるように思えます。しかし、YouTube の検索とおすすめのシステムは、広告の有無や数、広告のステータスは認識しません。つまり、動画に広告が付いていようと付いていまいと、検索やおすすめには影響が無いということです。

「そうは言っても、YouTube も収益が多くなる方が良いわけだし、長い方が優遇されるんじゃないの?」と思う方もいるでしょう。確かに YouTube も収益を上げなければなりませんから、それも正しいように感じますね。

でも YouTube にとっては、動画が長ければ収益性が高まるとは限りません。例えば、広告が3つ付いた12分の動画が再生された場合と、広告が1つ付いた4分の動画を3本再生された場合ではどうでしょうか?
動画の長さと収益

短めの動画を複数視聴された場合でも、表示される広告の数が極端に減ることはありません。なので、YouTube の収益が少なくなるとは限りません。

また長い動画の場合、再生途中に広告を複数挿入することができますが、必ず表示されるわけではなく、視聴者の状況やコンテンツなどによっても表示されたりされなかったりします。

動画の長さが重要だと言われるのは、広告の数などは関係なく、長い動画でも視聴され視聴者が満足するかがポイントです。後ほど、動画のパフォーマンスの部分でも再度触れます。

2つ目の「ショート動画のパフォーマンスが悪いと、長尺動画のパフォーマンスに影響が出る。」ですが、「同じチャンネルで両方を制作していても、ショート動画のパフォーマンスが長尺のパフォーマンスやシステムによるおすすめ、アカウントに悪影響を与えることはありません。」と断言されています。

長尺動画への影響が不安でショート動画を出そうか迷っている方、ぜひチャレンジしてみてください。

3つ目の「クリック率と平均視聴時間が高ければインプレッションが増える」ですが、確かに平均視聴時間が高ければパフォーマンスの良い動画と判断されます。

しかし、自分の動画のパフォーマンスが良ければ必ずインプレッションが増えるわけではありません。ライバルの動画の方がパフォーマンスが高ければ、ライバルの動画の方がインプレッションされやすくなるでしょう。

視聴時間が何分であれ、視聴者維持率が何パーセントであれ、他の動画と比較してパフォーマンスが良くなければなりません

ランキングのシグナル

アルゴリズムによって各動画がどのようにランキングされるかのシグナルは何百もあると言われていています。そして、様々なシグナルが相互に作用して、視聴者の満足度を YouTube のシステムに伝えています。

さらに、「おすすめ動画システムは絶え間なく進化していて、シグナルと呼ばれる 800 億件以上もの情報から日々学習しています。」と公式ブログ内に記載されています。800億件以上って途方もない数字ですよね。

つまり、私達がよく気にするクリック率や視聴者維持率、高評価などの目に見えるのは極々一部のシグナルであって、非常に多くのシグナルが作用し合って検索順位やおすすめへのインプレッション等が決まっているわけです。クリエイターが簡単にコントロールできるものではないことが分かりますよね。

そして、YouTube のアルゴリズムのほとんどは公開されていません。正確に全て知っている人はいません。

YouTube の伸ばし方などを解説しているチャンネルは多く、どれも説得力がありますし、おそらく正しい情報ばかりだと思います。

私も含めてですが、YouTube の公式情報として公開していないような内容、例えば「◯◯をすればインプレッションが増える」「こんなアルゴリズムがある」「関連動画に載りやすくするには◯◯をすれば良い」など、このような情報はその解説者が過去の経験に基づいて話している推測でしかありません。YouTube の解説チャンネル

なので正しいものもあれば間違っているものもあります。全てを鵜呑みにしないで、自分で実践・検証することも忘れないでください。

公開されている YouTube アルゴリズム

YouTube のアルゴリズムはほとんど公開されていないと言いましたが、動画を公開する上で大切なことや、どのようなシグナルを元にしているかなど一部公開されているものもあります。

今回は、YouTube の検索結果に表示されるランキングに関する内容と、おすすめや関連動画に選ばれやすい動画に関する内容をご紹介致します。

検索結果に表示されるランキング

まず、検索結果に表示されるランキングについてです。検索結果に動画が表示されるランキングは、そのキーワード検索への関連性が最も高い結果が表示されるようになっています。

例えば、タイトル・説明・動画のコンテンツが視聴者の検索にどれだけ一致するかという要素があります。つまり、視聴者が検索して求めている情報により近いと考えられるもの、満足できると考えられるものが表示されます。

また、検索から特に多くのエンゲージメントが引き出された動画はどれなのかも考慮されます。検索経由で視聴された動画で、視聴者がより満足した動画が表示されやすくなるということですね。

動画の説明に関するヒントとして、 YouTube のヘルプページや SNS では次のことが推奨されています。

●上部の数行に動画の説明を記載する
「説明は、YouTube のアルゴリズムと視聴者に動画の内容を伝えるもの」ともあり、アルゴリズムに対しても重要だと分かります。

●動画を説明する1〜2語の主なキーワードを決めて入れる。
これは多くの方が既に行っていると思いますが、検索需要のあるキーワードを入れましょう。YouTube アナリティクスから人気のキーワードや類義語を確認できるので、それらも参考にしてみましょう。

アナリティクスの[詳細]から[トラフィックソース]>[YouTube 検索]を選択すると、どのようなキーワード検索で視聴されたかが分かります。
YouTube 検索

またアナリティクスの[リサーチ]タブからも、視聴者がどのようなキーワードで検索しているかを確認できるので活用してみてください。
[リサーチ]タブ

●似た動画と差をつけるため、動画ごとに独自の説明を付ける。
自分の他の動画やライバルの動画と似たりよったりの説明ではなく、動画ごとに、その動画の内容が分かる独自の説明を入れましょう。

YouTube に選ばれやすい動画は?

ここからは、 YouTube のシステムによって選ばれやすい動画についてご紹介致します。どの動画が優先的におすすめされるかなど、動画のランクは動画のパフォーマンスと個々の視聴者の情報に基づいて決まります

例えば、視聴者の再生履歴や検索履歴などから過去にどのような動画を楽しんで視聴したかや、一緒に視聴されることの多い動画には何があるか。また、あるチャンネルまたはトピックに含まれる動画の内、視聴した動画の割合など、どの動画がおすすめされるかは視聴者の行動履歴などの要素が入ります。

動画のパフォーマンスにおいても、視聴者が動画に対してどのような反応をしたかが元になります。そして、パフォーマンスの計測に用いられる要素として公開されているものをご紹介致します。

パフォーマンスが計測される要素

1つ目が「視聴するか、無視するか、[興味がない]をクリックするか」です。視聴してもらえるように、魅力的なサムネイルやタイトルを付けることが重要となります。もし[興味がない]を選択されると、その人へおすすめされる割合がかなり下がってしまいます。
興味がないボタン

2つ目が「継続して動画を視聴するか」です。これは「平均視聴時間」と「平均視聴者維持率」に分けることができ、両方をランキング決定の指標としています。充実した情報量だけでなく、分かりやすさやテンポ感、音声・BGM などにも気を配ることが大切です。

3つ目が「共有 / 高評価 / 低評価」です。「高評価」や「いいね」だけでなく、動画を共有してもらうことも評価されるとご存知でしたか?動画ページにある[共有]を選択すると SNS へ投稿したり、動画ページ URL をコピーしたり、コミュニティへ投稿することができます。
 YouTube の共有機能

「高評価」や「いいね」をしてもらうように呼びかけているチャンネルは多いですが、視聴者が共有したくなるようなコンテンツを作ったり仕組みが作れると、より YouTube から評価されるかもしれませんね。

4つ目が「視聴後のアンケート結果」です。頻度は少ないですが、動画の視聴後にアンケート画面が表示されることがあります。表示され回答したことはあるでしょうか?動画を視聴して有意義な時間を過ごせたかを視聴者に直接質問するもので、星4つまたは5つ付けられた動画だけが「有意義な視聴時間」のカウント対象となるようです。

ここでは、どうしてその星の数を付けたのかの理由も聞かれます。そのため、高評価や低評価だけでは分からない、「視聴者がどのように感じる動画なのか」の判断材料になると考えられます。

ちなにみ、パフォーマンスの計測とは異なりますが、ガイドラインのボーダーライン上のコンテンツはランクが下げられると言われています。ボーダーライン上のコンテンツというのは、完全にポリシーやガイドラインに違反しているとは言えないが、大丈夫だとも言えない状態。いわゆる、グレーな状態のことです。

グレーなコンテンツに対しては厳しくなってきていますし、ちょっとしたガイドラインの変更で違反と判断されるので、ギリギリを攻めるようなコンテンツはやめた方が良いですね。

YouTube におすすめされるために

ここまで、いくつか YouTube のアルゴリズムについてご紹介してきましたが、公式情報として公開されているものは多くありません。何百もあるアルゴリズムの極々一部でしかないです。そして、公開されているアルゴリズムですら変わる可能性があります。

それでも、自分の動画がおすすめされるためにアルゴリズムを追い求めたいと思う気持ちはよく分かります。

では、そもそもアルゴリズムの目的は何だと思いますか?目的は、視聴者に最大限に有用で有益な体験を届けることです。つまり、クリエイターは視聴者が満足する動画を継続的に投稿していれば、多くの視聴者におすすめされていくものです。
YouTube のアルゴリズムの目的は視聴者に最大限に有用で有益な体験を届けること

「いやいや、質の高い動画を投稿しても全然おすすめされないよ。」とおっしゃる方も多いでしょう。確かに、視聴者が十分満足する動画を投稿しても、必ずおすすめされるわけではありませんし、視聴回数も増えないこともありますよね。私も、絶対に視聴者の方に役立つ気合の入れた動画が全然再生されなくてガッカリすることもあります。

YouTube のアルゴリズムも完璧なものではなく、まだまだ発展途上の段階です。本当に視聴者が満足できる動画なのであれば、いずれアルゴリズム側が追いついて来ます

クリエイターはアルゴリズムに焦点を当てるのではなく、視聴者に焦点を当てて動画を作成していく。シンプルで当たり前すぎるかもしれませんが、これが究極のアルゴリズム対策ではないでしょうか?

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執筆者情報
2004年から当サイト「iscle」を始めた管理者。Google 公認のプロダクトエキスパートとして、YouTube、Google AdSense、Play の公式コミュニティで活動中。スマホアプリ、Web ツールの使い方や最新情報を中心に発信しています。