収益化困難なジャンル10選!知らないと時間の無駄に【YouTube】

収益化困難なジャンル10選!知らないと時間の無駄に
(YouTube, AdSense, Play 公認エキスパート)
2024年01月25日 in YouTube

今回は YouTube で収益化が困難なジャンルや特徴についてご紹介していきます。これを知らずにチャンネル運営していると、ポリシーやガイドライン上、収益化できなかったり収益化が停止されたりと、今までの努力と時間が無駄になってしまう可能性があります。

今回ご紹介するものは収益化ができなかったり、停止してしまったという相談・報告が多いものや、注意しないと収益化ができない可能性が高いものです。収益化が不可能とまでは言えませんが、正直難しいジャンルです。

なお YouTube にも同様の内容を公開しておりますので、ぜひご覧ください。

AI 生成コンテンツ

AI 生成コンテンツ

ChatGPT を始めとする文章生成 AI や画像生成 AI、最近では AI でもクオリティの高い動画生成もできるように進化してきています。今後もますます質の高いコンテンツを AI で生成できるようになるでしょうし、YouTube としても AI 生成機能を導入していくでしょう。

さて、皆さんの中に「AI で文章や画像・動画をたくさん生成して YouTube に動画をアップしていこう」とお考えの方はいないでしょうか?

最近、副業系のチャンネルや AI 系のチャンネルでは「AI を使って顔も声も出さず自動的に動画を大量作成して稼ぐ方法」など、楽々収益が得られると解説しているチャンネルが多くあります。

YouTube の収益化について詳しくない方だと「そんな簡単に収益化できるならやってみよう」と思ってしまうかもしれません。しかし、独自性に乏しく自動生成されたコンテンツは AdSense のポリシー上も承認されない可能性があります。

AI を使うことや生成コンテンツを動画に取り入れること自体は問題ありませんが、信憑性や正確性などをしっかりチェックした上で、自分の経験したことや意見など AI には生成できない価値を付けていく必要があります。

また AI で生成したリアルなコンテンツ(例えば本物かと思うようなリアルな人物など)が動画に含まれる場合は、AI で生成していることを視聴者に開示しなければならなくなります。開示しない場合は、動画の削除や収益化停止などのペナルティの対象となる可能性があるので、AI を使用する場合はこの点も注意が必要です。

その他にも、例えば著名人の顔や声を装う AI 生成コンテンツも簡単に削除されるような機能が追加されるようです。

社会・文化・政治

社会・文化・政治・「デリケートな事象」

2024年2月9日から AdSense プログラムポリシーに「デリケートな事象に関するポリシー」が導入されますが、それに関連する内容です。

「デリケートな事象」は非常事態、自然災害、公衆衛生上の緊急事態、テロ、紛争、集団暴動などのことを言います。これらの事象は数多くの人が注目するので視聴回数も爆発的に上がりやすく、動画のネタとして使う方も多いのではないでしょうか。

例えば近年あったことであれば、コロナ関連やロシアとウクライナの戦争、地震などです。

デリケートな事象が起きている間、視聴回数を上げることを目的にこれらに関連するコンテンツを投稿したり、利益を得ようとすることは許可されなくなります。明らかに不正確な情報や憶測、陰謀論なども扱うのは控えるべきです。

また選挙に関することも厳しくなる可能性があります。特にアメリカの大統領選挙は世界中から注目され、その影響力も大きいので動画内容として取り扱う場合は注意が必要です。

不正行為を助長するコンテンツ

不正行為を助長するコンテンツ

次は不正行為を助長するコンテンツです。「不正行為」と聞いて、自分には関係なさそうだと思われたかもしれませんが、気付かないでこの手の動画を公開してしまっているチャンネルは多くあります。理由は視聴回数が多く取れるからです。

例えばよくあるのが、ダウンロードを禁止している動画配信サービスの動画をダウンロードする方法を紹介したり、ツールを配布したりするコンテンツです。YouTube も動画をダウンロードすることは利用規約上禁止されています。なので、 YouTube の動画をダウンロードする方法であるとか、広告を非表示にする方法なども「不正行為を助長する」と判断されても不思議ではありません。

その他にも、パスポートや認可状などの偽造、学期末レポートの販売や配布、代筆や身代わり受験、薬物検査対策の情報や商品を提供することも不正行為を助長する商品やサービスと判断されます。

パスポートやお金の偽造であれば、明らかに不正行為であることが分かるのでやらないでしょう。しかし動画をダウンロードする方法などは、そもそも規約違反であることや不正行為であることを認識しておらず、便利な裏技的なネタとして紹介している方も多いと思います。同じように、自分が紹介しているコンテンツが実は不正行為を助長してしまっていないかご注意ください。

ギャンブル系コンテンツ

ギャンブル系コンテンツ

次は競馬、競輪、パチンコ・スロットなどのギャンブル系コンテンツです。特に相談が多かったのが競馬と競輪で、「スパム、欺瞞行為、詐欺に関するポリシー」に引っかかり収益化が停止されたチャンネルが多くありました。

パチンコ・スロットも含め、ギャンブル系のコンテンツそのものは収益化可能なジャンルではあります。ただ、視聴者が一攫千金を狙えると感じてしまうようなものはポリシーに引っかかる可能性が高いです。

例えば、競馬や競輪であれば「的中率◯%」「勝率◯%」のような表現をサムネイルやタイトルに付けていたチャンネルが軒並み収益化停止となりました。競馬や競輪に詳しい人であれば「単なる予想であって本当に的中するか、勝てるかは分からない。」と判断できるでしょうし、「エンタメとして楽しんでいるだけ」という方も多いでしょう。

しかし YouTube は、動画が様々な人の目に留まるプラットフォームです。ギャンブルについて詳しくない人が見た時に「もしかしたら一攫千金が狙えるかも」と思えるようなコンテンツにならないようにする必要があります。

また、的中予想などの情報を外部サイトで販売しているチャンネルも多いですが、リンク先のコンテンツがどのようなものであるかもポリシーの対象となりますのでご注意ください。

金融資産関連

金融資産関連

次は株・FX・暗号資産などの金融資産関連のコンテンツです。NISA などが話題となり、株式投資関連のコンテンツは需要もあって人気が出ているジャンルでもあります。また暗号資産(いわゆる仮想通貨)や、それに関連して NFT も人気のジャンルです。

このような金融資産関連のコンテンツで気をつけなければならないのは2点です。

1つ目がギャンブル系コンテンツと同様に、視聴者が一攫千金を狙えると感じてしまう内容になっていないかです。ライバルも多くなっているジャンルなので、射幸心を煽って視聴回数を得ようとする動画もあります。サムネイルやタイトルで煽った内容になっていないか注意してください。

2点目が YMYL のジャンルであることです。YMYL は Your Money or Your Life の略で、人々の幸福、健康、経済、安全に影響を与える可能性のあるトピックを指すものです。 YouTube ではまだ Web サイトほど厳しくはありませんが、YMYL のジャンルに該当するコンテンツは、一般的なコンテンツよりも正確さや信頼性が求められます。

特に金融資産関連のジャンルは「簡単にお金を増やしたい」「楽して大金を得る方法が知りたい」と思っている視聴者もいるため、その心につけ込んだ詐欺が多いジャンルでもあります。実際、暗号資産を紹介する動画を通して大金を騙し取られた人もいるようです。YouTube はこのような詐欺に対して厳しく注視しています。
金融資産関連のジャンル

医療関連の情報を提供する場合だと既に認定制度が導入されていますが、今後金融資産関連も専門家が発信するような信頼性や正確性が高いチャンネルを優遇していく可能性も考えられます。

人気があり需要が高いジャンルだからという理由だけで参入する方も多いですが、情報の信頼性や正確性を十分に担保できるかも考慮してください。

ゲーム実況

ゲーム実況

ゲーム実況から YouTuber を始める方も多く、昔から人気があるジャンルですね。ネタにも困りにくく、すぐにでも始められ、ゲームタイトルの人気にあやかってチャンネルを急成長させることも可能なジャンルです。

しかし、ゲーム実況者の数は非常に多く競争の激しいジャンルになりました。視聴者を引き付けるトーク力も求められるので、ゲームを楽しんでいるだけでお金を稼げるような楽なジャンルでは決してありません。

またゲーム映像そのものはゲーム会社などが権利を有しているので、配信を許可されていないゲームを公開してしまうことで権利的な問題に発展することもあります。

許可されていたとしても、ゲーム映像はクリエイター独自の映像ではないので、「再利用されたコンテンツ」と判断され収益化できないこともあります。以前は自分の声でしっかり実況していれば収益化が承認されていましたが、最近では声を入れていても承認されない事例も多くなっています。

顔出しをするか、他のゲーム実況チャンネルとは異なる独自性を出さないと厳しいかもしれません。

子供向け

子供向け

次は子供向けコンテンツで、おもちゃを動かしている、遊んでいる映像中心のコンテンツなどです。収益性も低いので、昔ほど子供向けチャンネルを積極的に行う方は少なくなったと思います。

しかし、動画の編集に力を入れなくても視聴され、かつ言語を問わず海外からも視聴される可能性があるので、チャンネル登録者も視聴回数も取りやすいジャンルです。例えば、プラレールの電車を走らせているだけでも、小さな子供はずっと見続けてくれます。

そこで問題が2つあります。1つ目が、電車や車のおもちゃが走っている映像だけではどの動画も似通ってしまうので「繰り返しの多いコンテンツ」と判断されやすく収益化できないか停止されてしまうことです。

2つ目が、小さな子供が見続けているだけの動画は広告主にとって価値が低いことです。その結果、無効なトラフィックと判断され収益が大幅に減算されたとの相談が多くありました。

この問題を解消するのであれば単純に電車を走らせるのではなく、例えばストーリーを加えたり、教育的価値があると判断されるような情報(モデルになった電車の歴史や特徴)を入れるなどがあります。

ペット系

ペット系

犬・ネコなど、自分が飼っているペットを撮影して YouTube に投稿しているチャンネルはとても多いですね。スマホで気軽に撮影ができ、凝った編集をしなくても投稿できるメリットがあります。

その反面、非常に多くの人がペット系のチャンネルを作成し動画を投稿するようになり、特徴を出せていないチャンネルや工夫が少ないチャンネルでは全く視聴されず伸びません。

犬やネコなど誰でも投稿しやすい動物ではなく、飼っている人が少ないが癒やされる動物・面白い動物など、ライバルが少なく視聴者の興味をそそる動物でなければ難しいかもしれませんね。

また、普段の犬やネコの様子を公開しているだけだと、チャンネル内のどの動画も同じようなものになり、先ほど話したおもちゃの動画と同様に「繰り返しの多いコンテンツ」と判断されてしまう可能性もあります。こちらもストーリーを加えるなど、工夫が必要です。

BGM 系

BGM 系

次はヒーリングミュージックや環境音などの BGM 系のチャンネルです。リラックスできる曲、川や海などの環境音・自然音を流している BGM 関連のチャンネルは、収益化が困難になっています。

フリー素材を活用することで動画を簡単に作成できることから、「顔出ししないで YouTube で稼ぐ方法」として昔から人気のあるジャンルです。

数分から十分程度の音や映像を、何度も繰り返すことで数時間以上の動画にしていることが多く、「繰り返しの多いコンテンツ」と判断される可能性が高いです。

また自分で映像を撮影したり作曲したものを使うわけでなく、素材を多様していることから「再利用されたコンテンツ」とも判断されるケースが多いです。

最近では AI を活用して BGM 系のチャンネルを作成して稼げると謳っている動画もあります。しかし、素材サイトの素材が AI 生成の素材に置き換わっただけなので根本的な解決策になっていません。独自性を出すことなく、音を繰り返し流すだけで収益化するのは困難です。

不快・危険なコンテンツ

不快・危険なコンテンツ

次は視聴者が不快に感じるようなコンテンツや危険なコンテンツです。例えば迷惑行為を行って注目を集めるような、いわゆる迷惑系 YouTuber。いじめや嫌がらせ、差別的な内容。暴力的な内容や性的な内容などです。

また子供がマネして危険なものや肉体的・精神的にダメージを与えるものがあります。例えば、かくれんぼで車の下や冷蔵庫の中に隠れることや、怪我する可能性があるチャレンジ動画、食用でないものを食べる、子どもに死んだふりをするなど様々なものがあります。

今回ご紹介してきたものは、ほとんどが以前は収益化できていましたが現在は厳しくなったものばかりです。「以前は良かったから」「今も収益化できているチャンネルがあるから」という理由だけで、自分のチャンネルも収益化できるとは限りません。突然収益化が停止されることもあります。

クリエイターの創意工夫が見られないコンテンツや、視聴者に誤解を与えたり悪影響を与えるコンテンツは年々厳しくなってきています。いつも伝えていることですが、独自性のあるコンテンツ、視聴者の役に立つコンテンツを作っていきましょう!