自分が死んだ時、GoogleアカウントやYouTubeチャンネルは削除したり譲渡できる?

自分が死んだ時、GoogleアカウントやYouTubeチャンネルは削除したり譲渡できる?
(YouTube, AdSense, Play 公認エキスパート)
2023年03月13日 in Googleサービス, YouTube
記事内にPR・広告が含まれる場合があります

今やほとんどの方が Gmail、カレンダー、フォト、YouTube、Android などの Google サービスを利用する中で、Google アカウントを1つ以上所有しています。もしあなたが死んでしまったら、Google アカウント に残されたデータをどのようにするか設定していますか?

絶対に誰にも見られたくないようなデータもあれば、仕事に関わるデータは信頼する人に託したい、Google フォトにアップした家族との写真は家族に引き継げるようにしたいというものもあるでしょう。

Google は「Inactive Account Manager(アカウント無効化管理ツール)」という、ユーザーが自分の死後に Google アカウントのデータをどのようにするかを決められるツールを用意しています。

このツールではユーザーがアカウントに一定期間(3か月、6か月、12か月、18か月から選択可能)アクセスしなかった場合に、信頼できる人を最大10人まで指定してデータを共有することができます。例えば仕事で利用しているデータをビジネスパートナーに送ったり、大切な人に写真や動画等を送るという使い方もできそうです。

どのデータを共有するか人毎に指定することが可能なので、例えば「写真は家族に」「YouTube は友人に」のように共有先を指定することができます。

また Gmail のメール内容など見られたくないデータもあるでしょう。その場合、アカウントに関連付けられたデータ等を全て削除するよう指定することも可能です。

広 告

死亡した場合に Google アカウントをどうするか決める手順

  1. アカウント無効化管理ツールにアクセスをして[開始する]ボタンをクリックします。※画面右上のプロフィールアイコンから、対象のアカウントになっているか確認してください。
    アカウント無効化管理ツールにアクセス
  2. どれだけの期間 Google アカウントにアクセスしなかった場合に「長期間使用されていない」と判断してデータの削除や共有するかを選択します。3か月、6か月、12か月、18か月から選択できます。
    「長期間使用されていない」と判断するか
  3. 次に電話番号とメールアドレスを追加してください。先程設定した長期間使用されていないと判断される前に、ここで追加した連絡先にアカウントが使用されていないことを知らせる通知が送られます。つまり「あと3ヶ月でアカウントが長期間使用されていないことになるけど大丈夫?」という確認の通知が送信されるのです。
    電話番号とメールアドレスを追加
  4. 自分の Google アカウントが長期間使用されなかった場合に Google から通知を送信するユーザーを10人まで追加できます。まずメールアドレスを入力してください。※誰にも共有せず削除したい場合はユーザーを追加しません。
    Google から通知を送信するユーザーを10人まで追加
  5. どのデータを共有するかを選択してください。 YouTube、マップ、カレンダー、ドライブなど非常に多くのデータが共有できるよう選択可能です。※共有できる期間は「長期間使用されなかった」と判断されてから3ヶ月間の期間限定となります。※ AdSense アカウントなど譲渡できないものもあります。
    どのデータを共有するかを選択
  6. 通知するユーザーを確認する画面が表示されます。実際にデータをダウンロードする前に本人確認を行うために、共有する相手の電話番号が必要です。また相手へのメッセージも設定することができます。[保存]をクリックしてください。
    通知するユーザーを確認
  7. 必須項目は以上です。Gmail での自動返信メッセージも任意で設定することができます。最後に[次へ]をクリックします。
    必須項目は以上
  8. 最終確認画面では、アカウントが長期間使用されていないと判断されてから3か月後に Google アカウントを削除するかを設定できます。削除する場合はオンにしましょう。最後に[プランを確認]をクリックして完了です。
    プランを確認

共有された側は3ヶ月の間にデータの保存などを行う

手順の途中でも出てきましたが、長期間使用されていないと判断された場合に事前に設定した共有相手に通知が送信されます。そして事前に設定されたサービスのデータが共有されるわけです。

共有された側は3ヶ月間の期間限定でデータにアクセスできるので、3ヶ月過ぎる前にデータを保存したりしなければなりません。例えば YouTube チャンネルを自分のアカウントからでもアクセスできるように管理者として追加するとか、Google フォトの写真や動画をダウンロードしておくとかですね。

アカウント無効化管理ツールで設定されていなかった場合

例えば亡くなった方が生前にアカウント無効化管理ツールでデータの取り扱いに関して設定を行っていなかった場合、Google に依頼すればアカウントにログインできるようログイン情報を教えてもらったり、データを共有してもらえるのでしょうか?また削除してもらえるのでしょうか?

結論から申し上げると、Google へ依頼する窓口はあります。ただしリクエストはできるものの、必ずデータを取得できたりするとは言えません。あくまで状況次第とはなると思いますが、「故人のデータを削除したい・データを取得したい」という場合はリクエストをしてみてください。
死去したユーザーのアカウントに関するリクエストを送信する

自分の一部でもある大切なデータの行方を自分自身で決めることができるのは、これからの時代においてさらに重要になるのではないでしょうか。万が一に備えて、Google アカウントの取り扱いを指定しておきましょう。