アドセンスの「自動広告」は収益性が上がる?導入方法と注意点

アドセンスの「自動広告」は収益性が上がる?導入方法と注意点
(YouTube, AdSense, Play 公認エキスパート)
2019年11月12日 in アドセンス
記事内にPR・広告が含まれる場合があります

こんにちは、Google AdSense 公式ヘルプコミュニティ エキスパートの竹中です。

アドセンスでは何年も前から力を入れているものに「自動広告」があります(以前は「ページ単位の広告」と呼ばれていました)。管理画面の[広告]>[サマリー]には「広告掲載の自動化」と表示され、自動広告の設定ができるようになっています。
広告掲載の自動化

この自動広告とはどのようなものなのでしょうか?実は以前に大阪で行われたアドセンスのイベントでも自動広告について解説されており、疑問点等を社員の方に質問しましたので、それらの内容も踏まえて自動広告を導入することでのメリットや注意点などをご紹介したいと思います。

ちなみに 2018年5月 に Google で行われたイベントで『自動広告の導入事例』をお話させていただきました。その内容は Google AdSense 公式チャンネルでも公開されていますので是非ご覧ください。

自動広告の特徴(メリットとデメリット)

自動広告は他の広告と何が違うのでしょうか?その大きな特徴は下記の通りです。

  • 自動で最適な広告を最適な場所に設置してくれる
  • 多くの広告フォーマットに対応している
  • 手動設置と併用ができる
  • URL 単位・グループ単位で非表示にすることができる
  • 表示したくない場所に広告が表示されたら削除できる
  • 完全には広告の表示をコントロールできない

導入方法・手順は自動広告のコード(AdSense コードと呼ばれています)を head タグ内に挿入するだけ!審査用コードと全く同じコードなので、審査時に設置されてそのままの場合は新たに設置し直す必要もありません。また AdSense コードを設置しなくても、通常の広告ユニットの広告コードを設置している場合は自動広告を有効にできます。

広 告

自動で最適な広告を最適な場所に設置してくれる

名前のままですが、自動広告は Google 側がサイトに自動で最適な広告を最適な場所に設置してくれるものです。

通常、広告の設置にはある程度 HTML を理解していなければならず、サイト運営者によっては「本当は記事内に広告を設置してみたいけど設置方法が分からない」「自分で広告を設置したけど表示が崩れてしまった」など設置が困難な場合もあったでしょう。

また例えば「文章量の多いページには記事内に2つ~3つの記事内広告を設置したいけど、文章量が少ないページには1つのみにしたい。」などコンテンツ量に合わせて動的に広告を設置することが難しいものでした。

しかし自動広告を使えば、サイト運営者は広告の設置に悩まされることなくコンテンツ作成に集中することができるということになります。

▼注意点!
自動で広告が設置されるわけですが、設置される場所によってラベル違反などのポリシー違反となるのではないかとお考えになる方もいるでしょう。この点を直接社員の方に質問をしてみたのですが、現状ではポリシー違反とならないよう改善を重ねているということでした。

つまり自動で設置される場所によってはポリシー違反となる可能性がゼロではないようです。もし自動広告を使用される場合は、念のためポリシー違反になっている部分がないかの確認はした方が良いでしょう。※よほど不適切な場所に表示されない限りポリシー違反になる可能性は低いと考えられます。

多くの広告フォーマットに対応している

自動広告は多くの広告フォーマットに対応

自動広告では『アンカー広告』『モバイル全画面広告』『ページ内広告(記事内広告)』『関連コンテンツ』などの広告フォーマットに対応しています。本当に Google 側に完全に広告設置を任せてしまうことも可能なのです。もちろん設置したくない広告フォーマットをオフにしておくことも可能です。

手動設置と併用ができる

自動広告の場合は手動設置との併用も可能で、社員の方も手動設置との併用をお勧めしているような雰囲気でした。必ず広告を表示させたい場所には手動で設置し、その他は Google 側に最適な場所に最適な広告を設置してもらうということが可能です。

効果的に自動広告を活用するのであれば、手動で設置している広告であまり効果の出ていないものや収益性が低いものを削除し、自動広告で補う形で最適化してもらうのがお勧めです。

▼注意点!
アドセンス広告の手動設置との併用が可能なのは、手動設置されたアドセンスの広告を検知できるからです。つまり全ての他社広告ネットワークを検知して対応することができないため、他社広告と連続で広告が表示されたり、広告の過剰設置となる可能性があります。※知名度の高い広告ネットワークは検知可能だと考えられます。

またアフィリエイト広告に関しても同様なので、アドセンス以外の広告ネットワークも一緒に設置している場合やアフィリエイトをしている場合は注意が必要です。

URL 単位・グループ単位で非表示にすることができる

URL 単位・グループ単位で非表示にすることができる

自動広告ではサイト単位、URL 単位やディレクトリ単位などで、自動広告を表示させないようにしたり、表示させる広告フォーマットをコントロールすることができます。例えば A サイトでは全ての広告フォーマットを有効にして、B サイトでは全画面広告とアンカー広告を無効にしたいなどです。

ドメイン単位だけでなくサブドメイン、ディレクトリ単位、ページ単位で広告の非表示のコントロールができるようになっています。

表示したくない場所に広告が表示されたら削除できる

自動広告はその名の通り、自動で広告が表示されるためサイト運営者が「ここには表示させたくない」と思うような場所にまで表示されることがあります。昔は諦めなければならなかったのですが、仕様が変更されてからは表示したくない場所に広告が表示されても削除ができるようになりました。
表示したくない場所に広告が表示されたら削除できるように

詳細は下記のページをご覧ください。

完全には広告の表示をコントロールできない

自動広告はアドセンス側に広告の設置をお任せしてしまうものなので、完全に広告の表示場所をコントロールすることはできません。完全にコントロールしたければ、そもそも手動広告だけにすれば良いだけですからね。

また広告の数も多くなりすぎるなどのデメリットがありますが、仕様が変更されてから広告数(割合)をある程度設定ができるようになりましたので、以前ほどはデメリットと感じなくなるのではないかと思います。

自動広告で収益が上がるのか?

やはり気になるのは、自動広告を使用することによって収益が上がるのかということでしょう。これは実際に設置して検証してみなければ分かりません。サイトによっては使用することで収益が上がるものもあるでしょうし、相性が良くなければ下がる可能性もあります。

想定したような広告設置にならないなど、リリースされたばかりの自動広告はまだまだ完璧な仕上がりになっていないと思いますので、今後より精度が高くなっていくのではないかと考えられます。

なお、自動広告の収益をパフォーマンスレポートで確認する方法は下記ページでご紹介しています。

完全に自動広告に切り替えるという使い方ではなく、絶対に広告を表示させたい場所は手動で設置し、あとは Google に任せるようにするのが良いのではと思います。