【iPhone】解禁!App Store 以外からアプリを入れる方法と注意点

【iPhone】解禁!App Store 以外からアプリを入れる方法と注意点
(YouTube, AdSense, Play 公認エキスパート)
2025年12月22日 in Apple

ついに日本でも iPhone で App Store 以外からもアプリをダウンロード、インストールできるようになりました。 これは日本で「スマホ新法」と呼ばれる新しい法律が適用されたことによる変化です。

これまでは iPhone のアプリといえば App Store からしか入手できませんでしたが、これからは他の選択肢も使えるようになります。

今回は、実際に App Store 以外からアプリをダウンロード・インストールするための設定方法と、具体的な手順、そして App Store 以外を使うことの「メリット」や「デメリット」について詳しくご紹介していきます。

※動画でも分かりやすくご紹介しております。

iPhone の事前設定

まず、 App Store 以外からアプリをダウンロード・インストールしたい場合は、 iPhone 側で事前に設定をしておく必要があります。 一緒に画面を見ながら設定していきましょう。

  1. まず、ホーム画面から[設定]を開きます。
  2. 次に[スクリーンタイム]をタップしてください。
  3. 少し下にスクロールして、[コンテンツとプライバシーの制限]を選択します。
    コンテンツとプライバシーの制限
  4. 一番上の[コンテンツとプライバシーの制限]のスイッチを「オン」にします。
  5. その中にある[アプリのインストールと購入]をタップしてください。
    アプリのインストールと購入
  6. [アプリマーケットプレイス]をタップします。
    アプリマーケットプレイス
  7. [許可]を選択して完了です。
    [許可]を選択

許可することで、 App Store 以外からもインストールできるようにするかを選択できます。 外部ストアを利用したい場合は、ここを許可する設定にしておきましょう。

外部ストアからアプリをインストールする

では、実際に App Store 以外からアプリをダウンロードしてみたいと思います。 今回は例として、以前から欧州で展開している「AltStore」からアプリストアをインストールし、そのストア内から目的のアプリをダウンロードしてみます。※大手のゲーム開発者である Epic Games は、2025年中に日本で独自ストアを展開することを断念しています。

AltStore PAL アプリをインストールする

  1. Safari ブラウザを使用し、「AltStore」を開きます。
  2. AltStore PAL にある[Download]を選択してます。
    AltStore PAL
  3. How to Install のページにある[Download]を選択してください。
    How to Install
  4. 「アプリのインストール」という注意書きが表示されるので、その中にある[設定]を選択します。
  5. [アプリのインストールを管理]が表示されるのでタップします。
    アプリのインストールを管理
  6. [AltStore PAL]が承認待ちになっているので、タップしてください。
    承認待ち
  7. 「アプリマーケットプレイスのインストールを許可しますか?」という画面で[許可]ボタンを選択します。
    [許可]ボタンを選択

このように、まずは「アプリストアそのもの」をインストールし、その新しいストアアプリを開いて、そこから目的のゲームやツールをダウンロードするという流れになります。

AltStore から任意のアプリをインストールする

  1. ダウンロードした AltStore PAL アプリから、ゲームアプリ等をダウンロード&インストールすることが可能です。画面下部の[検索]タブを開くと、カテゴリーが表示され[ゲーム][写真とビデオ][ユーティリティ]があります。
    AltStore PAL アプリ
  2. 各カテゴリーを表示しても、まだ現時点ではダウンロードできるアプリは限定的のようです。試しに[無料]アプリをインストールしてみましょう!
    [無料]アプリ
  3. [無料]の部分をタップすると、[インストール ◯◯]というボタンが表示されるので選択します。
    インストール ◯◯
  4. 次の画面で[アプリをインストール]ボタンをタップすると、アプリがダウンロード&インストールされます。
    アプリをインストール

セキュリティは本当に大丈夫?

セキュリティは本当に大丈夫?

さて、ここで多くの方が心配されるのがセキュリティについてだと思います。 「App Store 以外からアプリをダウンロードできる」と聞くと、こんな不安はありませんか?

「悪意あるウェブサイトのリンクをクリックしただけで、ウイルス入りのアプリが勝手にインストールされるんじゃないか?」
「スマホやアカウントが乗っ取られたり、個人情報が盗まれたりするんじゃないか?」

結論から言うと、そのようにはなりませんのでご安心ください。

なぜかというと、ウェブサイトなどから直接 iPhone に勝手にアプリがインストールされるような仕組みにはなっていないからです。 あくまでも、 信頼できる「アプリストア」を通してしかインストールができない仕組みになっています。

そのため、 Web サイトや怪しいリンク、怪しい広告をタップしてしまうことで、アプリストアを通さずに、アプリやファイルを直接インストールすることはできません。

実は、この「アプリストア」自体を開設するためには、非常に厳しい審査をクリアする必要があります。 誰でも勝手にストアを作れるわけではなく、セキュリティ対策や運営体制がしっかりしているかなど、信頼できる事業者だけがストアを提供できる仕組みになっています。

ですので、ネットサーフィンをしていたら勝手に変なアプリが入っていた、というようなことは起きにくい構造になっています。

App Store 以外を使うデメリットと注意点

App Store 以外を使うデメリットと注意点

とはいえ、 長年使ってきた App Store 以外のアプリストアを使うことには、当然デメリットやリスクもあります。 これらをしっかり理解した上で利用することが大切です。

① サポート体制の違い

App Store であれば、何かあった時に Apple のサポートに相談できたり、返金処理も Apple ID 経由でスムーズに行えたりします。

しかし、外部ストアの場合は Apple のような手厚いサポートを受けることができない場合があります。 支払い方法がそれぞれのストア独自のものだったり、返金対応やトラブルがあった時のサポート窓口が Apple ではなくその運営会社になるため、対応が遅かったり、日本語のサポートが不十分だったりするケースも考えられます。

最悪の場合、トラブルが起きた際にどこに問い合わせればいいのかわからず、たらい回しにされてしまう可能性もゼロではありません。

② アプリの安全性

App Store にあるアプリはすべて Apple の厳しい審査を通過しているため、ウイルスの危険性は極めて低いです。

もちろん外部ストアも審査は行いますが、 Apple 以外のストアでは、審査基準が Apple ほど厳しくない可能性があり、結果として質の低いアプリや、セキュリティ的に少し不安な挙動をするアプリが含まれてしまうリスクもゼロではありません。

個人情報を過剰に収集するアプリや、動作が不安定で iPhone のバッテリーを激しく消耗させるようなアプリが紛れ込む可能性も、 App Store よりは高くなるでしょう。

③ ストア自体のサービス終了リスク

これが意外と盲点なのですが、アプリストア自体が撤退してサービスを終了してしまうと、そこで購入したアプリも使えなくなる可能性があります。

例えば以前、 Android 端末向けに Amazon が提供していた「Amazon アプリストア」というものがありました。 しかし、サービスの方針変更などが起きると、以前のようなサポートが得られなくなったり、「ダウンロードされたアプリの動作は保証されません」となったり、最悪の場合「アプリ内課金」ができなくなったりするケースが過去にありました。
Amazon アプリストア終了

大手のストアであっても、企業の判断でサービスが終了するリスクがあることは覚えておきましょう。 App Store がなくなることは想像しにくいですが、他のストアはその可能性があります。

外部ストアのメリットと期待されること

もちろん、デメリットばかりではありません。ユーザーにとって大きなメリットも期待されています。

① 今までになかったアプリが使える

今まで App Store の規約(ルール)との兼ね合いで配信できなかったゲームやアプリがダウンロードできるようになります。 例えば、過去に App Store から削除されてしまったゲームが復活したり、 Apple のルールでは許可されなかった機能を持つツールが登場したりする可能性があります。

iPhone ユーザーにとっては、今まで諦めていたアプリが使えるようになることで、スマホの楽しみ方がさらに広がるかもしれません。

② 価格やサービスの競争

アプリストアが増えることで、ストア間での「価格競争」や「サービス競争」が起きることが期待されています。これまでは Apple 一択でしたが、これからはストア同士がユーザーを獲得するために競い合うことになるからです。

例えば、具体的には以下のようなメリットが考えられます。

  • 手数料が安いストアなら、ゲームの課金アイテムがいつもより 10% 安く買える
  • 携帯キャリアの運営するストアでアプリを買うと、毎月の通信料に使えるポイントがたくさん貯まる
  • ストア独自の大型セールやキャンペーンが開催され、有料アプリが安く手に入る

といったように、私たちユーザーにとってお得な選択肢が増える可能性があります。同じアプリでも、どこで買うかを選べるようになるのは大きな変化です。

無理して使う必要はない

無理して使う必要はない

セキュリティ上の不安がある方や、複数のアプリストアを管理するのが面倒だという方は、無理に使う必要はありません。今まで通り App Store からのみインストールすればOKです。

特定のゲームがやりたい、少しでも安く課金したい、といった明確な目的がある場合に、必要に応じて App Store 以外のアプリストアを活用してみるのが良いかと思います。

執筆者情報
2004年から当サイト「iscle」を始めた管理者。Google 公認のプロダクトエキスパートとして、YouTube、Google AdSense、Play の公式コミュニティで活動中。スマホアプリ、Web ツールの使い方や最新情報を中心に発信しています。