Ateamから学ぶゲームアプリ・Webサービスでヒットさせる秘訣とは

Ateam(エイチーム)
(YouTube, AdSense, Play 公認エキスパート)
2017年07月09日 in Web・IT
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名古屋に拠点を置くIT系企業「株式会社エイチーム(Ateam)」代表取締役社長の林高生氏の講演に参加してきました。マザーズ上場233日目で東証一部昇格を果たした今ノリノリの企業の秘訣を聞いてきましたのでシェアしたいと思います。

同社およびその子会社では「レギオンウォー」「ダービーインパクト」「AKB48ステージファイター」「ダークサマナー」などのゲームアプリや、「快眠サイクル時計」「ラルーン」などの生活支援系アプリをリリースしています。また「引越し侍」「ナビクル」等のマッチングサイトの運営も行っている。

Ateamのコンテンツ
http://www.a-tm.co.jp/

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自動的に利益を生み出す仕組みを作り出す

1997年に林氏(当時25歳)は個人事業としてエイチームを創業。小学5年生からプログラミングを始めていたこともあり、プログラミングには自信があったという。大手が発注したソフトウェア開発等を下請けとして受注し、社員も10人程度雇うほど忙しい状態だったそうだ。しかし会社には社員と共有する明確な目標や理念がなく、“時間通りに出社しない”“納期を守らない”“ソフトの汎用データを盗まれる”など問題が山積み状態。

その時出会った本で会社の方向性が大きく変わったと林氏。その本とは『非常識な成功法則』『金持ち父さん 貧乏父さん』の2冊だ。どちらもとても有名な本だが、『非常識な成功法則』からは「やりたくないことを明確にし、下請けをやめて自社サービスを作る」。そして『金持ち父さん 貧乏父さん』からは「コンピュータ(資産)が自動的に利益を生み出すような仕組みを作る」という目標を立てることができた。

非常識な成功法則【新装版】
ビジネス書界の超重要人物が自らの成功の秘訣を明かした、ベスト&ロングセラー著書。

金持ち父さん貧乏父さん
学校教育では絶対教えてくれない「経済面でのリテラシー」の必要性を主張する本書は説得力がある。

失敗しても何回チャレンジできるか

自動的に利益を生み出す自社サービスの開発を行い始めても、思ったように利益が上がらなかったという。その原因は「自分達で作れそうなものを作ってきた」ことであり、ヒットさせるには「社会に求められるものを作る」必要性があると林氏。そして「失敗しても何回チャレンジできるか」も重要だという。

例えあるゲームが失敗に終わったとしても、何度でもスピーディにチャレンジ(ゲームがリリース)できるように汎用的にゲームを作っていたことが収益を上げてきた要因だろう。「汎用的」というのは、例えば美少女系カードゲームとしてリリースしたゲームであっても、カードのイラストやテキストを変更するだけで全く別のゲームに変更してリリースできるというようなイメージだ。

また「引越し侍」は当時注目されていた、ホテル・旅館予約サイト「一休」を参考にしたとのこと。注目されているもの・流行しているものを素早くキャッチして横展開したことがヒットに繋がったという。

生活に密着するサービスを

今後どのようなサービスを展開するのが、企業として利益を安定的に上げていくのかもお話されていた。まず日本だけでなく世界に目を向けるということ。iOSやAndroidであれば全世界共通のプラットフォームでアプリをリリースできるわけなので、初めから世界の市場を意識してアプリを作成している。例えばゲームで登場するキャラクター等の絵は、外国人が好むようなものにしている。

またゲームはいきなり売れて下がっていくもので安定性に乏しい。その為もっと生活に密着したライフスタイル系のアプリやWebサービスを提供していくのがポイントだ。ただし生活に密着したサービスは、すぐに利益を生み出せることが少なく数年は赤字になる可能性がある。しかしサービスが回り始めればライバルを寄せ付けない強い基板となるので、そこまで諦めずにチャレンジできるかが大切だという。

最後に急成長できた要因、そして今後成長するために大切なこととして次の4つを挙げた。

  • 何でも挑戦する
  • 諦めない
  • 高い目標を持つ
  • 心の底から信ずる経営理念を持つ

今回の講演では、アプリもWebサービスも世界に目を向けて展開することの必要性、そして失敗を繰り返してでもチャレンジしていくことの大切さを感じ取ることができました。ぜひ参考にして頂ければ幸いです。