視聴回数が増えない!シャドウバン&チャンネルが壊れた時の原因と対処方法

視聴回数が増えない!シャドウバン&チャンネルが壊れた時の原因と対処方法
(YouTube, AdSense, Play 公認エキスパート)
2025年05月31日 in YouTube

動画を投稿してもインプレッションが伸びなくなってしまった場合に「チャンネルがシャドウバンされているのではないか」「チャンネルが壊れたのではないか」と言う質問をよくいただきますので、原因や対処方法をご紹介していきます。

動画でもご紹介しております。

「シャドウバン」と「チャンネルが壊れる」

YouTube に動画を投稿しても、今までのようにおすすめに表示されず、インプレッションの数が少なくなり、再生回数が伸びないとお悩みではないでしょうか?「チャンネルがシャドウバンされている」もしくは「チャンネルが壊れてしまった」と焦ったチャンネル運営者から相談されることが非常に多いです。

自分のチャンネルでそのような状況に直面すると、本当に不安になりますし、どうしていいか分からなくなってしまいますよね。

まず前提としてですが、YouTube 側が「シャドウバン」や「チャンネルが壊れる」という状態があると正式に名言しているわけではありません。しかし、実際に動画がおすすめされなくなったり、伸びにくくなるような状態が起こることがあります。

原因も状況も異なる

また「シャドウバン」も「チャンネルが壊れる」も同じものだと思われている方が多いですが、それぞれ全く異なる原因があります。

では、シャドウバンがどのような状態なのかをご存知でしょうか?一般的にシャドウパンとは、ポリシー違反やガイドライン違反の警告がないにも関わらず、動画を投稿してもお勧めに表示されにくかったり、関連動画に表示されにくくなってしまう状態を言います。

一方の「チャンネルが壊れる」と言う状況もシャドウバンとよく似ていますが、原因は異なります。そもそもチャンネルが壊れることはありません。よく「〇〇をするとチャンネルが壊れる」と言われることがありますが、チャンネルは壊れません。

「いや、そうは言ってもインプレッションが少なくなり、再生回数も減っているのはチャンネルが壊れたからじゃないの?」と思う方もいるかもしれませんね。シャドウバンとチャンネルが壊れるという状況について、それぞれ原因や対処方法をご紹介していきます。

シャドウバンの原因と対処方法

先程も触れましたが、シャドウパンはポリシーやガイドライン違反の警告がないにも関わらず、なぜか動画がインプレッションされにくくなり視聴回数が伸びなくなる状態です。

一般的に報告される症状には次のようなものがあります。

  • 通常の変動では説明できない、動画の視聴回数やエンゲージメント(高評価、コメント)の突然の大幅な減少 。
  • チャンネル登録していないユーザーやログアウトしているユーザーが、動画タイトルやチャンネル名で検索しても動画が検索結果に表示されなくなる。
    ※開設して間もないチャンネルは検索で表示されにくいので気にしなくて大丈夫です。
  • 動画が以前のように「おすすめ」や関連動画に表示されなくなったりする。
  • チャンネル登録者が新しいアップデートの通知を受け取れない。

YouTube が「シャドーバン」という処置を公式に認めてはいませんが、YouTube のシステムはコンテンツをフィルタリングします。「違反警告さえなければ問題ない」と思われている方もいますが、実はそうではありません。

例えば、ポリシーに違反してはいないが低品質であったり、視聴者におすすめできないコンテンツは「境界線上のコンテンツ(ボーダーライン上のコンテンツ)」と呼ばれ、シャドーバンと「感じられる」ような表示機会の減少につながる可能性があります 。

ボーダーライン上のコンテンツについては公式ページや公式動画でも度々言及されています。例えばこちらの公式ページであれば、下記のようにと記載されています。

YouTube では、おすすめとして表示されるガイドラインのボーダーライン上のコンテンツの視聴を 0.5% 未満に保つことを目標としています

つまり、違反警告が来ていないコンテンツであったとしても、おすすめされなくなりインプレッションが減る可能性があるわけです。

例えば、

  • 暴力的な表現が多い
  • 子供が真似すると危険が伴うことをしている
  • 迷惑系動画など社会的に不謹慎・不快だと思われる内容
  • 性的な意図を感じさせるもの
  • 不適切なページにリンクが貼られている
  • 誤った医学的情報や選挙の情報を流している、
  • 著作権を侵害している
  • 動画内容と関係のないタグ・ハッシュタグ・文章をたくさん入れている
  • 釣りサムネ・釣りタイトルを使用している

など、様々なものが考えられます。

YouTube 側がコンテンツを削除するほどの違反ではないが、多くの視聴者や広告主にとって悪影響がありそうなものや、違反かどうか判断が難しいグレーなコンテンツですね。

視聴回数を増やそうと、サムネイルやタイトル、動画内容が過激な表現や誇張しすぎている表現などはないでしょうか?完全に問題のないコンテンツ、グレー寄りでもない「白」だと言えるコンテンツだけを投稿していれば問題はありません。

もしシャドウバンのような状況に陥ってしまった場合は、チャンネル内にあるコンテンツをチェックしていただき、完全に白だと言えないコンテンツを削除しましょう。

限定公開や非公開ではダメです。チャンネル内に残っているコンテンツが審査対象となるためです。

「チャンネルが壊れる」の原因と対処方法

次に「チャンネルが壊れる」もしくは「チャンネルが死んだ」という現象についてです。これも YouTube 側が認めているような現象ではなく、クリエイターが作った用語です。視聴回数が伸び悩み「チャンネルが壊れてしまった」と感じることから、このように呼ばれていますが、そもそもチャンネルが壊れることはありません。後ほど、YouTube 公式動画からの文章もご紹介いたします。

よく報告される事例としては次のものがあります。

  • 新しい動画を複数投稿しても、持続的に動画のパフォーマンスが悪い(視聴回数が低い、エンゲージメントが低い)。「YouTube アルゴリズムから嫌われている」と感じるような状況ですね。
  • チャンネル登録者や総再生時間が伸びない。
  • リピーターの減少。

先程のシャドウバンの場合は、主にボーダーライン上のコンテンツが原因となることが多いですが、「チャンネルが壊れる」と言われるものの原因はコンテンツやチャンネルの方向性にあることが多いです。原因として考えられることはいくつかあります。

一貫性のないコンテンツの投稿

頻繁にジャンルやテーマを変更したり、突然今までと関係のないジャンルやテーマの動画を投稿するチャンネルがあります。例えば、料理系のチャンネルなのにペットの動画を出したり、ゲーム実況チャンネルなのに政治の動画を出したりするようなことです。

今まで見てくれていた視聴者は困惑しますし、その後視聴してくれなくなる可能性もあります。登録者の反応が悪ければ、どのような視聴者に動画を届けるべきか YouTube 側が判断するのに時間がかかり、視聴回数も伸び悩む可能性があります。

「ジャンルやテーマを絞ってズラさないことが大切」と言われるのは、このような理由からです。もし、メインのジャンルやテーマと大きく外れたコンテンツがあるのであれば、それは非公開にしておきましょう。

視聴者の期待に応えられないコンテンツの投稿

視聴者の役に立たない動画、視聴者が楽しめない動画を投稿し続けてしまうと、視聴時間や視聴者維持率、エンゲージメントも悪くなってしまいます。毎回同じような内容ばかりで、マンネリ化したコンテンツや、他のチャンネルのネタをパクったような動画ばかり投稿することも視聴者離れの原因になります。

視聴者を数字としてしか見ていないチャンネル

チャンネルはファンが付くことで徐々に大きくなり、視聴回数が増えたり安定していきます。先程の一貫性のないコンテンツや、期待に応えられないコンテンツも原因となりますが、視聴者からのコミュニケーションに応えないのは良くありません。例えば、コメントに返信しなかったり、「いいね」すら付けないようなことです。

どうしても視聴回数やチャンネル登録者数など、数字として見えるデータを気にしてしまいがちです。しかし、画面の向こうには生身の人間がいて、貴重な時間を使ってあなたの動画を見てくれていることを忘れてはいけないですよね。

長期間コンテンツを投稿しないこと

動画投稿を休むことは問題ありませんが、あまりにコンテンツを投稿しないのはチャンネルに対する視聴者の心が離れる原因になります。心が離れてしまえば、新しい動画を投稿したとしても視聴してくれないかもしれません。

長くチャンネルを運営するために適度な休息は必要ですが、視聴者を待たせすぎないようにしましょう。動画の投稿が難しいのであれば、コミュニティ機能(投稿機能)を使って情報提供などを行うと良いですね。

ちなみに、半年間チャンネルがアクティブではない状態が続くと、収益化が無効になってしまう可能性があるのでご注意ください。

バズった後の視聴回数の低下

「動画がバズったら、その後に出す動画が全然視聴されない。インプレッションされない。」と相談されることが多いです。メインのジャンルやテーマから外れている動画でバズってしまったのであれば、非公開にします。

ジャンルやテーマが問題ないにも関わらず視聴回数が低下していると感じているのであれば、バズる前の動画の視聴回数と比較してください。

一度バズると、その後何本かの動画では今までの平均よりも視聴回数が増えることがあります。例えば、バズる前の動画の平均視聴回数が1000回、バズった動画が10万回、その後何本かは数千回〜数万回のような感じです。

その後「1000回程度しか再生されなくなった」とご相談いただくケースが多いです。これ、元に戻っただけですよね。
バズを経験すると、普段よりも多い視聴回数が当たり前のように感じてしまいます。元の視聴回数に戻っただけでも、すごく少なく、チャンネルが壊れてしまったと思う方が多いです。

バズった動画のエンゲージメントも良く、視聴者から評価されれば、その後視聴回数が底上げされることはあります。しかし、必ずしもそうではありません。バズった時の状態を引きずらず、淡々と視聴者に喜ばれる動画を投稿していきましょう。

扱っているジャンルやテーマそのものの需要が低下している

お金や恋愛のような、昔からずっと興味関心度が低下しないようなジャンルやテーマもあれば、一時的に話題になっただけで、すぐに見向きもされなくなるようなものもあります。

あなたのチャンネルで扱っているジャンルやテーマは今も需要があるでしょうか?もし需要が低下しているようであれば、需要が大きいジャンルにズラしたり、テーマを取り入れていく必要があるかもしれません。

まだ視聴回数が減る原因が分からない?

ここまででご紹介したものに該当しないのに、視聴回数が減っていると焦っている方もいるかもしれませんね。でも、そのようなことが起きることは不自然ではありません。

こちらの YouTube 公式動画で次のように述べられています。

特定の期間にチャンネルの視聴回数が減少したからといって、あなたのチャンネルが死んでゼロになるわけではありません。チャンネルへの関心には多くの波があり、視聴者は特定のチャンネルをしばらくの間、熱心に視聴し、その後しばらくの間、他のチャンネルに移動することがあります。多くのチャンネルは、減少した後に回復します。

〜中略〜

まず第一に、これは自然なことであることを認識してください。常に史上最高の視聴回数を維持することを期待するのは合理的ではありません。キャリアの終わりを意味するものではありません。

〜中略〜

視聴者やアナリティクスから得られるフィードバックに対応するために何ができるかに焦点を当ててください。

視聴回数が減ってしまうと本当に不安ですよね。「何が原因なんだろう。」「どうにかしなきゃ」と焦ってしまいます。その気持ちはよく分かります。

もし今回ご紹介したような原因があるのであれば、その原因を取り除いてください。そうでなければ、視聴者が本当に求めているものが何かに焦点を当てて、動画制作を行っていくだけです。

チャンネル運営は、時に孤独を感じたり、先の見えない不安に押しつぶされそうになったりすることもあるかもしれません。でも、皆さんが動画を通して届けたいメッセージや情熱は、必ず誰かの心に届いています!

執筆者情報
2004年から当サイト「iscle」を始めた管理者。Google 公認のプロダクトエキスパートとして、YouTube、Google AdSense、Play の公式コミュニティで活動中。スマホアプリ、Web ツールの使い方や最新情報を中心に発信しています。