YouTubeがASMRを規制って本当?実は規約の変更はない
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この数日、特に Twitter で「YouTube の規約が変更になり ASMR が規制される」と大きな話題になっていました。多くの方が一度は目にしたことがあると思いますが、ASMR は聴覚的・視覚的に心地の良い反応や感覚を楽しむ動画のことです。
もし、どのような動画かお分かりにならない場合は YouTube で「ASMR」と検索してご覧になってみてください。
この ASMR の動画を投稿しているチャンネルは多いわけですが、「ASMR 動画を投稿すると BAN される」という噂が広まり、自ら動画を非公開にするチャンネルが増えているようです。
でも本当に YouTube の規約が変更されたのでしょうか?
ASMR 動画を投稿するとアカウントが停止されてしまうのでしょうか?
結論を言うと、ASMR に関して YouTube の利用規約やポリシーは変更されていません。そして、ASMR の動画を投稿することを禁止してはいません。
子どもの安全に関するポリシー
まず「規約が変更になって ASMR が規制される」と騒がれる元になったのが「子どもの安全に関するポリシー」にあるこちらの部分だと考えられます。
「未成年者が出演するコンテンツで、下記の説明のいずれかに該当するものは、YouTube に投稿しないでください。」というセクション内に、
と記載があります。
このポリシーを見て「ASMR が規制されている」と話が大きく広がったのでしょうが、「未成年者が出演するコンテンツで」という条件があります。
つまり「未成年者が出演するコンテンツ(動画)で、さらに未成年者への不適切な注目を喚起するような ASMR を YouTube に投稿してはいけない」という意味になります。無条件で ASMR を規制したり、禁止しているわけではありません。
ポリシーは変更されていない
また、利用規約やこのポリシーも変更されていません。この ASMR について触れられている部分ですが、2020年の後半から記載されているものです。最近になって追加・変更されたものではありません。
なぜか「最近ポリシーが変更された」と話題になってしまったのが不思議です。推測でしかありませんが、停止された ASMR 投稿チャンネル運営者がポリシーの ASMR の記述を目にして「最近ポリシーが変わって ASMR に関して追加されたに違いない」という勘違いが大きく広まってしまったのかもしれません。
とは言うものの、未成年者が出演していなければ、どのような ASMR の動画を投稿しても良いわけではありません。
未成年者が出演しているか否かに関わらず、未成年者にとって不適切だと判断されるような性的なコンテンツは「ヌードと性的なコンテンツに関するポリシー」でも規制されているためです。
現在 YouTube には、明らかに性的な意図がある ASMR 動画が多く存在しています。YouTube で検知されないよう、紛れ込ませているような感じですね。そのような性的意図があるコンテンツが規制され、健全な ASMR 動画が多くの視聴者の目に留まるようになるのであれば悪いことではないですよね。
最近になって ASMR 動画を投稿するチャンネルが多く停止されたのかは分かりません。しかし、もし停止されたのであれば、今までスルーされていた不適切なものが監視の目に止まるようになったか、厳しく判断されるようになっただけではないかと考えられます。
ポリシーやガイドラインなどの基準が変わらなくても、コンテンツに対する判断が厳しくなることは多々あります。つまり、今まで良くても、基準のギリギリを攻めていたコンテンツが突然ダメになることはよくあることです。
ASMR に限らず性的なコンテンツ(いわゆるアダルトコンテンツ)に対しては、以前より厳しくなってきています。動画の削除やチャンネルの停止にまでならなくても、 AdSense のポリシーに引っかかり収益化が停止する事例はよく耳にします。
誰がどう見ても性的なコンテンツではない、性的な意図はないと断言できるものであれば問題ありません。しかし、そうではないものをチャンネルに残すことは、アカウント停止や収益化剥奪のリスクがあるため、チャンネルの方向性を見直すことが必要ですね。