アドセンス停止は誰にでも!無効なトラフィックを回避するには?

アドセンス停止は誰にでも!無効なトラフィックを回避するには?
(YouTube, AdSense, Play 公認エキスパート)
2023年05月01日 in YouTube, アドセンス
記事内にPR・広告が含まれる場合があります

こんにちは、Google AdSense & YouTube 公式プロダクト エキスパートの竹中です。

Google AdSense(アドセンス)を利用して Web サイトを収益化している、または YouTube の動画を収益化している場合、 AdSense アカウントが停止(BAN/無効化)されないために気をつけなければならないことをご存知でしょうか?

AdSense アカウントは一度でも停止されると、その後その人は二度と取得することができません。Google アカウントを変更してもできません。つまり、Web サイトも YouTube チャンネルも AdSense による収益化が完全にできなくなってしまいます。

今回は、 AdSense アカウント停止の原因と回避方法についてご紹介していきます。アカウント停止になってからでは遅いです!AdSense を利用している全ての人が、常に気をつけて欲しい内容を簡潔にご紹介するので最後までご覧いただければ幸いです。

なお動画でもご紹介しておりますので、お時間がある方はぜひご覧ください。

無効なトラフィックとは?

AdSense アカウントが停止する原因として多いのが「無効なトラフィック」というものです。過去にも当サイトでは何度か取り上げているので「もう知っているよ」と思われる方もいるでしょうが、重要な内容です。

無効なトラフィックは AdSense ヘルプページで次のように定義されています。

無効なトラフィックとは、広告主様の費用やサイト運営者様の収益を作為的に増やす可能性のあるクリックやインプレッションのことです。無効なトラフィックには、意図的な不正トラフィックや偶発的クリックが含まれます。

YouTube のヘルプページでは次のように記載されています。

無効なトラフィックとは、実在のユーザーまたは本当に関心のあるユーザーのものではない、チャンネル上のアクティビティのことです。これには、動画などの広告収入を増やすための人為的な手段や不正行為、または意図しない手段も含まれます。

無効なトラフィックというのは「無効なクリック」と「無効なインプレッション」の2つに別けることができるので、それぞれについて詳細をお話していきます。

ちなみに、このヘルプページ内には「無効なトラフィックが多数検出された場合、広告主様とユーザーを保護するために、アカウントを停止または無効化させていただく場合があります。」と記載されている重要なポリシーです。

実際に、無効なトラフィックが発生したことで、AdSense アカウントの期限付き停止や永久停止の措置となった方は非常に多くいます。

例えば、

  • Web サイトのアクセス、視聴回数や視聴時間を増やすことを目的としたサービスを使用すること。
  • 自分や友人、家族、関係者などに広告を表示してもらうこと。または広告をクリックして収益を発生させること。( YouTube の場合は動画を長時間、また何回も再生してもらうことも含む。)
  • ユーザーや視聴者に広告をクリックしたり、広告を視聴してもらうように誘導すること。

などがあります。

探せば視聴回数や視聴時間を購入できるサービスはたくさんあり、魅力的に感じてしまう方もいると思います。しかしそれらは明らかに不自然なトラフィックです。「YouTube や Google に不正だとバレません」と記載されていても、簡単にバレると思ったほうが良いでしょう。収益化していないチャンネルがそのようなサービスによってトラフィックを増やした場合、収益化できない可能性も考えられます。

無効なトラフィックのペナルティ

無効なトラフィックが発生した場合、Google や YouTube 側がどのような対処を行うかご存知でしょうか?例えばこのようなことがあります。

  • 視聴回数や収益が減る。
  • Web サイトやチャンネル内の広告が減る(広告配信が制限される)。
  • AdSense アカウント内で収益が調整される。
  • 支払いが遅延する。
  • サイト単位・チャンネル単位で収益化が停止する。
  • AdSense アカウントが停止する。

多くの場合は「視聴回数や収益が減る」になると思います。そもそも無効なトラフィックは、Web サイトやチャンネル側が何も不正なことをしていなくても一定数は発生するものです。それらに関しては視聴回数や収益を減算させることで調整され、特に問題にもなりません。

しかし、無効なトラフィックの割合が大きくなれば、収益が減算される金額も大きくなりますし、表示される広告が減らされる可能性もあります。そして、無効なトラフィックが少なくなったと判断されるまで、広告が減ったり、支払いが遅延したりします。その判断には数週間以上かかる場合もあり、制限が解除されるまで時間がかかることが多いのでとても厄介です。

無効なトラフィックが多い状態が続いたり、自己クリックなど明らかな不正があると判断されれば収益化が停止されたり、最悪 AdSense アカウントが停止することになります。

無効なクリックは絶対ダメ!

まずは無効なトラフィックの一つ「無効なクリック」についてです。無効なクリックというのは自分で自分の広告をクリックすることや、広告をクリックするように誘導することなどです。AdSense のポリシーで非常に重い違反と判断されます。

Web サイトに貼った自分の AdSense 広告や、YouTube の動画に掲載された自分の広告をクリックすることは絶対にしてはいけません。

特に収益化され始めたばかりの人が「1回くらい広告をクリックしても大丈夫だろう」とか「広告が機能しているか確かめたい」と思ってクリックする人がいますが、絶対にダメです。

自分の広告をクリックすることは、どのような理由であっても完全なるポリシー違反ですので絶対にしないでください。

「別のアカウントや端末を使用していれば大丈夫だろう」とお考えになる方もいますが、そのようなことくらいで Google の目を欺くことはできません。簡単にバレます。

無効なクリックに関しては、昔から本当に厳しいので絶対にしないようにしてください。

もちろん、たまに誤って1回クリックしてしまうことはあると思います。特にスマホだと自分の広告を誤ってタップしてしまいやすいですよね。私もたまにやってしまうことがあります…。1回クリックしてしまっても収益から減算される程度で済むことがほとんどです。焦らなくても大丈夫です。

広 告

広告のクリックを誘導・依頼することはダメ

広告のクリックに関しては、自己クリック以外にも気をつけなければならないことがあります。それは広告のクリックを誘導することや依頼することです。

広告のクリックは、ユーザーが広告だと認識した上で、その広告に興味を持ってクリックされなければなりません。そうでなければ広告主が意図するような成果につながらないためです。

Web サイトであれば、誤ってクリック/タップしてしまいやすい場所に広告を設置することや、広告の上に「おすすめ」など表記することはいけません。

Web サイトでも YouTube でも「広告をクリックしてください」と広告をクリックしてくれるように視聴者に呼びかけることはもちろんのこと、「広告収入により運営しています」というようなことを記載することもポリシー違反になります。

また「広告収益のすべてまたは一部を慈善団体に寄付します」などの表記や呼びかけもポリシーで禁止されていることが、AdSense ヘルプページ内に記載されていますのでご注意ください。これは、ユーザー(視聴者)が「広告をクリックするだけで寄付されるのであればクリックしよう」と思ってしまう可能性があるためです。

広告収益ではない YouTube の Super Chat、Super Stickers、Super Thanks など、ユーザーから直接支援を受けるタイプの収益に関しては問題ないかと思います。

自己クリックしていないのに停止!

自己クリックしないように気をつけ、自分で広告をクリックしていないのに下記のようなメールが届き、アカウント及び広告配信が停止してしまうことがあります。

お客様の AdSense アカウントにおいて不正な操作が検出されました。そのため、お客様の AdSense アカウントを 30 日間一時的に停止いたします。

上記の場合は30日間という期限付きの停止措置ですが、トラフィックの品質が改善されるまで解除されない措置もあります。また違反が繰り返された場合や重大なポリシー違反だと判断された場合は永久の停止になることもあります。永久停止の場合は次のようなメールが届きます。

このたびお客様のアカウントで無効なトラフィックまたはアクティビティが検出されたため、アカウントを停止させていただきました。

「自分ではクリックしたこと無いのに何で停止なの!!」と思われるでしょう。原因はいくつか考えられますが、よくあるのが「無効なインプレッション」と「親しい人のクリック」です。無効なインプレッションに関しては後ほど詳細をご紹介いたします。

親しい人のクリックとは、ご家族や友人・知人など自分が普段やり取りをしているような人などが頻繁に広告をクリックしてしまうものです。ご家族や友人があなたを応援するために意図的に何度も広告をクリックしてしまったというケースはよく耳にします。意図的にクリックする場合でなくても、頻繁にクリックしている場合は不正と判断されてしまう可能性があります。

特に、 Web サイトのページビュー数や YouTube チャンネルの視聴回数が少ない場合、問題のないトラフィックに対して、無効なトラフィックの割合が高くなってしまいます。

そのため、トラフィック(PVや視聴回数)が少ない時は、あまり家族や友人などに Web サイトや動画を見せないようにした方が良いかもしれません。もし見せたい場合は広告が表示されないように、 Web サイトから広告を外したり、動画の収益化を無効にしておくことをお勧めします。

ちなみに、不正なクリックや成果のないクリックなど無効なトラフィックだと判断されたものは、アカウント停止などの措置がなくても収益はその分減算されます。減算されるタイミングは、ほぼリアルタイム、収益確定時、収益確定後(レアケース)があります。

自分の動画視聴が不正に?無効なインプレッションにも注意

次は「無効なインプレッション」についてです。無効なインプレッションというのは自分で自分の広告を表示させることを言います。もちろん知人に頼んで意図的に広告を表示させることも含みます。

なぜ広告を表示させることがダメなのかというと、広告主はクリックに対して広告費用を支払っているだけでなく、広告の表示に対して支払うこともあるためです。

特に YouTube の場合はクリックをしなくても収益が発生するタイミングが多くあります。例えば動画視聴前などに表示される「スキップ可能な動画広告」では、クリックしなくても全ての動画広告を視聴するか30秒以上観覧すると収益が発生します。

また「スキップ不可の動画広告」についても同様に、動画広告を視聴すると収益が発生するようになっています。

つまり YouTube ではクリックをしていなくても収益を発生させてしまう広告が多いため、自分で広告をクリックしていなくても、コメントに返信するために何度も動画ページを開いて動画広告を再生していたことが原因で「不正な操作が検出されました」「お客様ご自身での不正なクリックが検出された」と停止される可能性があるのです。

広告主にとっては動画広告が流れることで無駄なインプレッションや費用が発生してしまうからですね。

過去に AdSense コミュニティで、無効なインプレッションを数多く発生させてしまったことによって AdSense アカウントが停止したという投稿もありました。ですからコメントを返す際は可能な限り YouTube Studio の[コメント]から返信をしましょう。
YouTube Studio からコメント返信

もちろん「常に YouTube Studio からコメントの返信をするのが難しい」「動画ページからコメント返信することがある」とおっしゃる方も多いと思います。

あくまでも無効なインプレッションを頻繁に、数多く発生させてしまうような場合に AdSense アカウントの停止などの措置が行われる可能性があるだけなので、何度か動画ページを開いた程度で不安になる必要はありません。

ご自身の動画を表示させ動画広告が表示された場合は焦らず、収益が発生しないようにスキップしたり動画を停止させてください。

もし動画を最初から最後までチェックしたい場合は、一時的に対象の動画の広告をオフにして収益化していなければいいだけですし、パソコン版の YouTube Studio の動画の詳細ページからも確認ができます。
YouTube Studio の動画の詳細ページからも確認

YouTube で無効なトラフィックがご不安な方は、広告が非表示になる YouTube Premium に入ることもお勧めです。費用がかかってしまいますが、無効なトラフィックでアカウント停止になるリスクを回避できると考えれば高くはないかと思います。他者の広告も非表示になりますし、動画を端末に保存してオフライン再生させることもできるようになります。

広告ブロックを使うのはあり?

無効なトラフィックの話をすると「広告ブロックアプリやツールを使えば大丈夫なのか?」とのご質問を多くいただきます。

コンテンツを提供し広告収入を得ている立場としては、広告ブロックを積極的にお勧めはしたくありませんが、広告ブロックアプリやツールによって無効なトラフィックを回避できる可能性はあります。

ただ注意点もあります。

Web サイトであれば、広告を非表示にするだけでなく、広告コードそのものを読み込まないようにするものである必要があります。つまり、広告コードを読み込むけど、非表示にしているだけでは無効なインプレッションが発生する可能性があります。

これは YouTube においても同じです。広告のインプレッションを発生させずに非表示にできるものでなければなりません。利用規約上も問題がないとも言い切れません。

広告のインプレッションを発生させないかどうかは、ツールの詳細ページや開発者へご確認ください。

また YouTube の広告ブロック系のツールでは、法的な理由によって提供を終了したものもあります。広告を非表示にできる YouTube Premium の利用を妨げる可能性が高いツールは淘汰されていくことも考えられます。今後も安定して使用できるとは限らないのでご注意ください。

無効なトラフィックの防止方法・対処方法

今ご紹介してきたことを含めたまとめになりますが、無効なトラフィックが多いと判断されないために、その防止方法・対処方法をまとめると次のようになります。

  • 視聴回数や視聴時間を増加させるサービスを利用しない。
  • 意図的に自分で広告をクリックしたり表示させることで収益を発生させない。
  • 友人・家族、または第三者にも収益を発生させる行為を依頼しない。
  • 視聴者に広告のクリックや表示を誘導しない。
  • 視聴者に自然な形で広告に接触してもらうために、視聴者が興味関心を持ち、楽しんでもらえる質の高いコンテンツを作成する。

AdSense アカウントは気軽にいくつも作成できるようなものではありません。広告収入を得るのであれば一生大切に使用していくものなので、少しでもリスクを回避しながら Web サイトや YouTube チャンネルを運営していってください。

執筆者情報
2004年から当サイト「iscle」を始めた管理者。Google 公認のプロダクトエキスパートとして、YouTube、Google AdSense、Play の公式コミュニティで活動中。スマホアプリ、Web ツールの使い方や最新情報を中心に発信しています。