【2026年最新版】YouTube収益化が激ムズなジャンル11選

YouTube収益化が激ムズなジャンル11選
(YouTube, AdSense, Play 公認エキスパート)
2025年12月05日 in YouTube

今回は YouTube で収益化が非常に難しいジャンル・テーマ、特徴についてご紹介していきます。「収益化を目指しているけど、本当に収益化できるか不安」「自分のチャンネルが収益化停止にならないか心配」そのように感じている方は多いですよね。

最近の YouTube は収益化に対するポリシーも厳しくなってきているので、今回ご紹介する内容を知らずにチャンネル運営していると、収益化できなかったり収益化が停止されたりと、今までの努力と時間が無駄になるだけではありません。

なお、このページの内容は動画でも分かりやすくご紹介しております。

収益化停止の連鎖リスク

特に怖いのは、特定のポリシー違反によって収益化が停止した場合、そのチャンネルだけでなく、そのクリエイターが所有・運営するすべてのチャンネルの収益化(YPP)も停止することです。たった1つのチャンネルでも収益化が停止された場合、他に所有している問題のないチャンネルの収益化も停止され、新しいチャンネルでも収益化できなくなります。

以前であれば、収益化停止のリスクがあっても強気にコンテンツを投稿していた方もいるでしょう。ですが今後は、少しでも停止のリスクがあるものは避けるべきです。

「収益化が困難」なジャンルとは

今回ご紹介するものは「収益化ができなかった」「停止してしまった」との相談・報告が多いもの、注意しないと収益化ができない可能性が高いものです。収益化が絶対に不可能とまでは言えませんが、正直言って困難なジャンルです。少なくとも、収益化ポリシーを熟知し、収益化停止に関して理解していない方にはお勧めできません

2024年にも「収益化が困難なジャンル」というページを出しましたが、あれから状況は大きく変わりました。 特に AI の爆発的な進化と、それに伴う YouTube 側の規制強化です。

「以前は問題なかった」「昔は稼げた」という常識は通用しません。 過去に許されていた手法が、ある日突然、収益化停止どころかチャンネル停止になるケースも増えています。

今回は2024年版を大幅にリニューアルし、「2026年以降で収益化が非常に難しい・危険なジャンル」について解説していきます。重要な内容に絞り、要点をまとめてお話いたしますので、ぜひ最後までご覧ください。

(1) AI 生成コンテンツ

まず最初は、今最も進化が著しい「AI 生成コンテンツ」です。2024年頃は、AI を使った動画が「新しい手法」として注目されましたが、いま、状況は一変していますよね。生成される文章・画像・動画も、すごく質が高くなりました。

「お勧めのジャンル」として紹介されたり、「AI で稼ぐ方法」などで注目を浴びることが多いですが、いくつもの問題や注意点があります。

オリジナリティの問題

AI 生成コンテンツ

第一に、オリジナリティの問題です。

実際、2025年7月に YouTube の収益化ポリシーが更新され、従来「繰り返しの多いコンテンツ」と呼ばれていた項目が、「量産型のコンテンツ」という名称に変更されました。

これは必ずしも AI コンテンツだけを狙い撃ちしたわけではありませんが、YouTube がより一層、動画のオリジナリティや創造性を重視する姿勢を強めている明確なシグナルです。

その点からも、AI に台本を作成させ、AI に台本を読ませ、AI が生成した画像をスライドショーや動画にし、AI が作った BGM を流す…といった「AI が作っただけ」のコンテンツは、まさにこの「量産型のコンテンツ」とみなされ、収益化が非常に通りにくくなっています。

そもそも、視聴者は本当にそれを見たいのでしょうか? AI が生成した無機質なコンテンツに、視聴者は価値を感じるでしょうか。需要がある内容なのか、今一度考える必要があります。

AI の進化によって、誰でも高クオリティの画像や映像も作成できるため、競争も激化しています。まだ、AI 生成コンテンツの物珍しさによって視聴回数が取れていることもありますが、いずれそれも落ち着きます。

視聴者を楽しませたり、役に立ったと感じてもらえるような、本質的なものがなければ、継続してチャンネルを成長させることはできません。

深刻な権利侵害のリスク

そして第二に、深刻な権利侵害のリスクです。 AI が生成したコンテンツが、学習元の著作権を侵害している可能性は常にあります。AI はゼロから何かを生み出しているわけではなく、膨大な既存のデータを学習しています。

知らず知らず、AI に生成させたコンテンツが、実は他人の権利を侵害してしまっている可能性が常にあります。実際に、ディズニーのような大企業が画像生成 AI を提供する Midjourney を訴える事例も出てきています。自分も、いつそうした問題に巻き込まれるかわかりません。

さらに悪質なのは、許可なく著名人やアニメのキャラクターを AI で勝手に動したり、喋らせたりする動画です。これは肖像権やパブリシティ権の明確な侵害であり、収益化停止どころか、訴訟リスクも抱えることになります。

YouTube で AI を使うのは NG なの?

「じゃあ、 YouTube に投稿する動画に AI を使うのはダメなのか?」と思われる方もいるでしょうが、AI を使うことは問題はありません。TeamYouTube もこのように投稿しています。

AIを活用してコンテンツの品質を「向上」させているチャンネルは、Google のポリシーを遵守している限り、引き続き収益化が可能です。

AI をうまく活用し、今まで以上に質の高いコンテンツを作成するのは良いですが、「AI に丸投げ」したコンテンツに未来はありません。

以前、こうした AI コンテンツの厳しさについてお話ししたところ、「そんな話は夢がない」といったコメントをいくつかいただきました。 はっきり言えるのは、YouTube に夢はあります。 ただし、それは「誰でも簡単に楽して稼げる」という甘い夢ではありません。

「AI を使えばボタン一つで楽々稼げる」そんな甘い世界ではないということは、認識しておいてください。

(2) 「再利用されたコンテンツ」と判断されるコンテンツ

次に、YouTube の収益化ポリシーで最も多くの人がつまずく「再利用されたコンテンツ」です。これは年々厳しくなっています。収益化ポリシーのページにある「再利用されたコンテンツ」には次のように記載されています。

すでに YouTube や他のオンライン ソースに存在するコンテンツを再利用し、独自の解説、実質的な変更、教育やエンターテイメント上の価値が十分に付加されていないチャンネルを指します。

つまり、自分が所有していないコンテンツ(動画や画像など)を利用しているにも関わらず、あなたにしか提供できない価値をプラスできていない動画は「再利用されたコンテンツ」と判断される可能性があります。

A. 切り抜き動画

切り抜き動画

代表的なのは「切り抜き動画」です。 2024年時点でも厳しいことは多くの方の中で言われていたので、前回はあえて取り上げませんでしたが、未だに切り抜き動画を行う方が多いようですね。他人のコンテンツに依存する「切り抜き」は、非常に厳しい状況です。

多くの切り抜き動画は、ただ面白い部分を繋ぎ合わせただけで、投稿者自身の「価値」が加えられていません。これでは「再利用されたコンテンツ」として収益化が通らないケースが激増しています。

テロップや BGM を入れるだけでは価値を加えたと判断されません。独自の解説や見解を加えたり、クリエイター本人が映っていたりと、チャンネル独自のコンテンツであることがはっきり示さなければなりません。

切り抜き動画の最大のリスク

そして、切り抜き動画の最大のリスクは、元の動画投稿者という「他人」に、自分のチャンネルの運命をコントロールされてしまうことです。 昨日まで OK だったのに、今日から「切り抜き禁止」と言われれば、それまで築き上げたチャンネルが一瞬で無価値になります。

そのリスクを背負い続けるのは精神的にも辛いことではないでしょうか。他人のふんどしで相撲を取るビジネスモデルは、常にこの危険性をはらんでいます。

B. リアクション動画

「リアクション動画」も同様です。 ただ映像を見て驚いたり笑ったりしているだけの動画は、付加価値が低いとみなされます。ポリシーページにも下記のように記載されています。

動画に音声解説を追加せずに、動画に対する言語以外のリアクションによって視聴回数を獲得しているコンテンツ

つまり、音声によって元動画に対する感想や解説などを入れなければなりません

例えば、映画評論家が映像の構図やカメラワークについて専門的に解説するとか、プロの音楽家が楽曲のコード進行やアレンジを分析するとか、そういった「その人にしかできない付加価値」が必要です。

もし今、リアクション動画を頑張っているなら、「自分だからこそ言えること」は何か、もう一度考え直す必要があるかもしれません。単なる「リアクション」は、再利用コンテンツと判断される可能性が非常に高いです。

C. 政治(街頭演説・国会中継など含む)

「政治」ジャンルも「再利用されたコンテンツ」のリスクがあります。 政治系は初心者でも参入しやすく、稼げるジャンルとされいますが、非常に厳しくなっています。

まず「再利用されたコンテンツ」としてのリスクです。 特に、自分で撮影したとしても「街頭演説」をそのまま流すような動画は、注意が必要です。なぜなら、演説している内容は「演説者」のものであり、撮影者のオリジナルコンテンツではないからです。国会中継の映像をそのまま流したり、切り抜いて編集しているような動画も同様です。

これに、あなた自身独自の解説などがなく、ただ垂れ流すだけでは「再利用されたコンテンツ」と判断されるケースもあり、相談を受けることも多くなっています。

選挙の誤った情報に関するポリシー

さらに深刻なのが、「ポリシー違反」のリスクです。 YouTube は近年「選挙の誤った情報に関するポリシー」を非常に厳格に運用しています。 例えば、投票方法や候補者の資格に関するデマ、あるいは広く認められた選挙結果の正当性を否定するような虚偽の情報はポリシー違反となります。

つまり、街頭演説や国会中継の内容に対する自身の解説が意図せずともこれらの「誤った情報に関するポリシー」に抵触すると判断されれば、動画削除や収益化停止、チャンネル停止のリスクがあります。

チャンネルが一つでも停止されれば、自分が所有する他のチャンネルも連鎖的に停止されたり、新規チャンネルを作成できなくなります

加えて、自民党が選挙に関する SNS 上の偽情報・誤情報対策として法改正を検討するなど、プラットフォーム側だけでなく、政治的な圧力も強まっているのが現状です。

政治ジャンルは確かに稼ぎやすいジャンルとしてお勧めされることも多いですが、正直、ハイリスク・ハイリターンなジャンルです。「再利用されたコンテンツ」と「誤った情報に関するポリシー」というハードルがあり、非常に取り扱いが難しくなっていることを覚えておいてください。

(3) 権利侵害リスクが高いジャンル

次は、昔から言われていますが、改めて危険性が増しているジャンルです。

A. スポーツ実況

まず「スポーツ実況」です。大谷翔平選手を始めとして、海外で活躍する日本人選手が大きな話題となるので、人気のあるジャンルですね。

しかし、これは「ほぼ黒」と言ってもいいジャンルです。 なぜかお分かりになりますか?このジャンルは非常に複雑な「権利」が絡んでいるからです。

例えば、試合の映像そのものの「著作権」や「放映権」です。 テレビ局やリーグは、莫大な費用をかけてその試合を放送する権利(放映権)を持っています。私たちが普段目にする試合映像は、許可なく使えるものでは絶対にありません。

自分で撮影した映像を使用するのはあり?

「じゃあ、テレビの映像じゃなくて、自分が現地に行って、スタジアムで撮影した映像ならいいんじゃないか?」そう考える方もいらっしゃるかもしれません。その熱意は本当に素晴らしいですが、残念ながら、それも安全とは言えません。

スポーツイベントでは、会場内で撮影した映像を商用利用(つまり収益化)することを禁止していることが多いです。

そもそも試合そのもの(選手のプレーや肖像、イベント自体)を商用目的で配信する権利は、リーグや主催者が独占的に持っている可能性が高いので、あなたがスタンドから撮影したとしても、その権利(肖像権、プライバシー権、パブリシティ権など)を侵害する可能性があります。

これはリーグや主催者、団体によってルールも異なります。例えば野球であれば、NPB が公表した内容によれば下記のように記載があります。

60秒以内で編集・加工されていない動画であれば、1人(1アカウント)につき1試合にあたり1回の配信・送信を可能とした

このジャンルで収益化を目指すのは、権利侵害と切っても切り離せません。動画配信を許可しているか、許可していないか、どこまでなら許可されているのかをしっかりとご確認ください。

B. ギャンブル系コンテンツ

最近、ギャンブル系コンテンツもガイドラインが強化されました。特に、オンラインギャンブルサイトやアプリへ誘導することは禁止されていて、金銭的価値のあるアイテム(ビデオゲームのスキン、NFT など)を含むオンラインギャンブルにも適用範囲が拡大されました。つまり、現金のやり取りが発生しなくても対象となるということです。

日本であれば、以前から「パチンコ・パチスロ」動画も含め、「競馬」や「競輪」といったギャンブル系コンテンツ全般も注意が必要です。

パチンコ・スロットも含め、ギャンブル系のコンテンツそのものは、YouTube で収益化が可能なジャンルではありますが、「スパム、欺瞞行為、詐欺に関するポリシー」に抵触するとして、収益化が停止されるチャンネルが多くありました。

危険なのは「一攫千金を狙える」と誤解させる表現

ギャンブル系コンテンツ

例えば、視聴者が「これを見れば一攫千金を狙える」と感じてしまうような動画は、ポリシーに引っかかる可能性が非常に高いです。

競馬や競輪の予想動画で「的中率◯%」「勝率◯%」のような表現をサムネイルやタイトルに付けていたチャンネルが、軒並み収益化停止となったことがあります。

競馬や競輪に詳しい人であれば「単なる予想であって、本当に的中するか、勝てるかは分からない」と判断できるでしょうし、「エンタメとして楽しんでいるだけ」という方も多いでしょう。

しかし YouTube は、動画が様々な人の目に留まるプラットフォームです。ギャンブルについて詳しくない人が見た時に、「もしかしたら一攫金が狙えるかも」と思えるようなコンテンツにならないように、厳しく見られています。

外部リンク先もポリシー審査の対象

また、的中予想などの情報を外部サイトで販売しているチャンネルも多いですが、動画説明欄のリンク先がどのようなコンテンツであるかも、ポリシーの審査対象となりますのでご注意ください。

パチンコ・スロットは「著作権侵害」のリスクも

そして、パチンコ・スロット動画には、これらに加えて「著作権侵害」のリスクが常につきまといます。 液晶画面の演出、流れる BGM、キャラクター、そのすべてに著作権があります。 メーカーの許可なく配信することで、著作権を侵害してしまう可能性があるため注意が必要です。

一部のメーカーが黙認、あるいは許可しているケースもあるかもしれませんが、それは全てのメーカー、全ての機種に当てはまるわけではありません。A というメーカーは良くても、B というメーカーはダメということもあり得ます。

権利侵害として訴えられなくても、パチンコやスロットの映像を流しているだけだと「再利用されたコンテンツ」と判断される可能性もあるので注意が必要です。

C. ゲーム実況

ゲーム実況

ゲーム実況からチャンネル運営を始める方も多く、昔から人気があるジャンルですね。ネタにも困りにくく、すぐにでも始められ、人気のゲームタイトルであれば、チャンネルを急成長させることも可能なジャンルです。

しかし、参入しやいことからゲーム実況者の数はものすごく増え、競争が激化しているジャンルです。 視聴者を引き付けるトーク力や企画力も求められるので、「ただゲームを楽しんでいるだけでお金を稼げる」ような、楽なジャンルでは決してありません。

権利問題 &「再利用されたコンテンツ」のリスク

そして、このジャンルには大きく分けて「権利問題」と「再利用されたコンテンツ」という、2つの収益化リスクが潜んでいます。

ゲーム映像そのものは、当然ながらゲーム会社などが権利を有しています。配信を許可されていないゲームを公開してしまえば、権利的な問題に発展することもあります。まずは、各ゲームメーカーのガイドラインを徹底的に確認する必要があります。

また、許可されていたとしても「再利用されたコンテンツ」と判断されるリスクです。 ゲーム映像は、あくまでクリエイター「独自」の映像ではありません。以前は、自分の声による実況が入っていれば「付加価値がある」と判断され、収益化が承認されていました。

【注意】「声出し」だけでは収益化NGの事例が増加

しかし最近では、単に声を入れているだけでは承認されず、「再利用されたコンテンツ」として収益化が通らない事例も多くなっています。 動画の一部で少し声を入れる程度では「付加価値」とはみなされません。動画の全編にわたって、しっかりとした実況や、あなた独自の解説を加えることが求められています。

顔出しをしてリアクションを大きく見せるか、あるいは他のゲーム実況チャンネルとは全く異なる「あなただけの深い考察」や「ユニークな企画」といった、明確な独自性を出さないと、収益化の審査を通過するのは厳しいかもしれません。

また、ゲーム内の暴力描写に関するガイドラインも強化されています。ゲームであっても、リアルな人間のキャラクターに対する暴力シーンや拷問シーンなどが含まれることでガイドライン違反となることもあり得ます。

D. 特に危険:「不正行為の助長」

特定のジャンルではありませんが、停止リスクがあるのが「不正行為を助長するコンテンツ」です。簡単に言うと「不正な行為を推奨したり手助けするような内容」です。

例えば、VPN を使って利用料金が安い国に迂回する方法や、ゲームなどで不正に有利に展開できるようにチートコードを使う方法、海賊版ソフトの導入方法、規約違反のサイトで動画をダウンロードする方法を紹介するなどがあります。 YouTube の動画をダウンロードする方法や広告を非表示にする方法なども該当しますね。

「不正行為を助長するコンテンツ」は AdSense の「Google パブリッシャー向けポリシー」の中で示されていて、違反すると AdSense アカウントそのものが停止されるリスクがあります。 AdSense アカウントは一度でも停止されると、その後その人は AdSense を利用できなくなってしまいます。

(4) ポリシー違反・倫理的リスク

次は、YouTube のコミュニティガイドラインに抵触する可能性が非常に高いジャンルです。

A. アダルトコンテンツ

これは言うまでもありませんが、アダルトコンテンツです。 少し前には「搾乳」や「ノーブラ」といった性的意図がある動画が流行りました。YouTube で投稿する動画は教育的なコンテンツと見せかけ、外部のサイトに誘導して性的なコンテンツを提供するような場合も含め、最近では厳しく取り締まられています。

特に悪質なのが、AI を悪用した「ディープフェイク」です。 これは「AI 生成コンテンツ」の闇の部分でもありますが、実在の人物の顔をアダルトコンテンツに合成するような行為は、重大な人権侵害ですし、プラットフォームが最も厳しく対処する分野の一つです。

B. 都市伝説・陰謀論

「都市伝説」や「陰謀論」も危険水域です。 エンタメとして楽しめるものならまだしも、特定の個人や団体を攻撃したり、社会的な不安を煽るような「有害な陰謀論」は、ポリシー違反として厳しく取り締まられています。

例えば、特定の病気に関する医療デマや、人種や国籍に基づいた差別的な扇動などがこれにあたります。「エンタメ」と「有害」の線引きは時に難しいですが、YouTube はプラットフォームの安全性を最優先するため、疑わしいコンテンツは厳しく判断される傾向にあります。

一瞬の再生数稼ぎのために、大切に育ててきたチャンネルの未来を危険に晒すのは、本当にもったいないことです。

(5) 量産型コンテンツ(雑学・まとめ)

雑学・まとめ

最後に、昔からある「雑学」や「まとめ」のようなコンテンツです。

これらがなぜ危険かというと、AI によって「大量生産」が最も容易になったジャンルだからです。 最初の「AI 生成コンテンツ」でも触れたように、AI を使えばネットの情報をまとめただけの動画は誰でも作れます。

結果、信憑性も独自性もないコンテンツが溢れかえり、YouTube はこうした低品質な動画を「量産型のコンテンツ」として排除する傾向を強めています。

雑学系チャンネルは今でも人気があり、それ自体が悪いわけではありません。本当に役立つ情報を発信しているチャンネルも多くあると思います。ただ、テンプレ化して大量に動画を投稿するチャンネルや、医療や健康、お金に関する YMYL(Your Money or Your Life)の領域で、信憑性のない情報を流すことは危険です。

雑学系チャンネルの場合「いらすとや」の無料素材を使用していることが多いですが、商用目的で利用する場合、一つの作成物の中に20点までしか無料で利用できません。21点以上は有償です。このような素材サイト側のルールも理解して使用しないと、権利侵害等のリスクがあります。

「楽して稼げるジャンル」は存在しない

2026年に収益化が難しいジャンルを解説してきました。

全体を通して言えることは、「楽して稼げるジャンル」は存在しない、ということです。
今日紹介したジャンルの共通点は、

  1. 他人のコンテンツや権利に依存していること(切り抜き、スポーツ、パチンコなど)
  2. オリジナリティや付加価値がないこと(AI 丸投げ、量産型雑学、低品質リアクション)
  3. 法的・倫理的に重大な問題があること(不正助長、アダルト、有害な陰謀論)
    です。

他人のコンテンツに依存したり、AI に丸投げしたり、権利を侵害したり、視聴者を騙すようなコンテンツは、2026年の YouTube に居場所はありません。これから YouTube を始める方も、そして今、もしかしたら伸び悩んで不安を感じている方も、ぜひ一度「自分ならではの価値があるか」を考えてみてください。

その価値とは、大それたものでなくてもいいんです。あなた自身の「専門知識」であったり、「ユニークな体験」であったり。あるいは、「誰にも負けない熱意」や、「ただただ視聴者に楽しんでほしいという純粋な想い」かもしれません。

皆さんの努力が、どうか正しい方向で報われてほしい。私は心からそう願っています。

執筆者情報
2004年から当サイト「iscle」を始めた管理者。Google 公認のプロダクトエキスパートとして、YouTube、Google AdSense、Play の公式コミュニティで活動中。スマホアプリ、Web ツールの使い方や最新情報を中心に発信しています。