【重要】YouTube 収益化の大型アップデート!5つの最新情報と詳細

YouTube 収益化の大型アップデート!5つの最新情報と詳細
(YouTube, AdSense, Play 公認エキスパート)
2022年09月20日 in YouTube
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今回は YouTube 収益化に関する大型のアップデートに関して、5つの最新情報とその詳細や注意点をご紹介していきます。YPP 参加申し込み資格の追加などがあり、間違いなく2022年の中で最も大きな収益化に関するアップデートですので、最後までしっかりとご覧いただければ幸いです。

また今後、補足情報や追加情報などが出てくる可能性もあります。その際は、このページ内に追記するか、別途ページを公開いたします。YouTube チャンネル内でも情報公開をしておりますので、ぜひご覧ください。

新しい収益化が始まる時期

最初に、今回ご紹介するアップデートが本格的に導入される時期についてです。導入されるのは2023年のはじめからで、現時点では具体的な日付は公表されていません。2023年に入ってから段階的に導入されていく可能性も考えられます。まだ数ヶ月先ですが、クリエイターは導入に向けて準備や心づもりをしておきましょう。

1. ショート動画から広告収益が得られる

今まで YouTube Shorts(ショート)では、 YouTube ショートファンドから報奨金が支払われていましたが、ついにショート動画で広告が表示され、広告収益を受け取ることができるようになります!

今や数多くのクリエイターがショート動画を投稿するようになり、またそれを視聴するユーザーも増加しています。なんと、ショート動画は1日に平均300億回以上も再生されているようです。

ショートファンドの報奨金は YouTube パートナープログラム(YPP)に参加していなくても対象となれば受け取ることができていました。しかし、ショート動画による広告収益は YPPに参加している必要があります。つまり収益化しているチャンネルで受け取れるものです。YPP 参加については今までと変わることがありますので、後ほど詳細をご紹介いたします。

1-1. ショート動画広告の仕組み

広告は視聴者がショート動画視聴中、次のショート動画を観るためにスワイプすると表示されます。つまり、ショート動画とショート動画の間に広告が挟まれる感じです。

また、表示&視聴された広告の収益は一旦プールされ、視聴割合に基づいてクリエイターに分配される仕組みです。具体的には、ショート動画による広告収益はすべて合算され、その一部がクリエイターへの報酬や音楽ライセンス費用に充てられます。残った広告収益の 45% を総再生回数に基づいて、各クリエイターに分配されます。

ショート動画広告の仕組み(収益分配45%)

45% と聞いてどう感じたでしょうか?「妥当な割合だ」と思われた方もいれば、「ちょっと少ないのでは?」と思われた方もいるでしょう。この割合は、今後も持続的にクリエイターへのサポートや音楽が使用できるようにしたり、またプロダクトをイノベーションさせる(発展させる)ための投資を継続的に行うことも含め決められているようです。

ちなみに、この 45% はあくまでショート動画とその広告収益に関するものですので、従来の動画に表示される広告フォーマットや広告収益の受け取りモデルに変更はありません。つまり従来の動画の広告に関しては今まで通りです。

またYouTube アプリからショート動画を作成する時、[サウンドを追加]から音楽を追加することができますが、ショート動画内で音楽を使用しているから収益が減ったりすることはありません
サウンドを追加

この収益分配は再生回数に基づいて行われるためです。

2. ショート動画にも Super Thanks

ショート動画にも Super Thanks(スーパーサンクス)機能が導入されます。Super Thanks は1回あたり200円〜5,000円の投げ銭を行うことができる機能です。現在、チャンネル側が有効にしていれば従来の動画に対して、視聴者がクリエイターに対して支援を行うことができます。
Super Thanks(スーパーサンクス)

これがショート動画でも導入され、クリエイターにとってはより良いショート動画作成のモチベーションにもなりますし、広告収益に頼らなくても良い収入源となります。視聴者にとっても直接クリエイターに動画に対するお礼や支援を行える機能なので、 Super Thanks 導入はとても良いアップデートではないでしょうか。

3. YPP 参加申込資格の追加

YouTube パートナープログラム(YPP)参加申し込みの資格に関してアップデートがあります。

現在 YouTube で収益化を行いたい場合、申し込み資格の最低基準として【チャンネル登録者数1,000人と過去1年間の総再生時間4,000時間】をクリアしなければなりません。
チャンネル登録者数1,000人と過去1年間の総再生時間4,000時間

この資格要件は変わりませんが、新たに【チャンネル登録者数1,000人と過去90日間のショート動画の総再生回数1,000万回】をクリアした場合も YPP に申し込みができるようになります。
チャンネル登録者数1,000人と過去90日間のショート動画の総再生回数1,000万回

今までショート動画を中心にしたチャンネルでは総再生時間4,000時間をクリアすることが難しく、YPP に申し込めないチャンネルが多かったかと思います。しかし、新たな申し込み資格が追加されたことで、ショート動画中心のチャンネルでも収益化ができる可能性が高まります。

これが導入されれば、今まで通り【チャンネル登録者数1,000人と過去1年間の総再生時間4,000時間】をクリアして YPP に申し込みをしても良いですし、【チャンネル登録者数1,000人と過去90日間のショート動画の総再生回数1,000万回】をクリアして申し込みをしても良くなります。
どちらかの基準をクリアすれば良い

あくまでも、どちらかの基準をクリアすれば良いだけです。総再生時間4,000時間もショート動画の総再生回数1,000万回も両方クリアする必要はありません。いずれかを満たせば申し込みができるようになっただけですので、より多くのクリエイターに収益化のチャンスが与えられることになります。

現在既に YPP に参加しているチャンネルは引き続き収益化ができますし、ショート動画による収益化もできるようになります。逆に、ショート動画経由の基準である【1,000人+1,000万回】をクリアして YPP に参加できたチャンネルでは、ショート動画の収益化だけでなく通常の動画でも広告を表示させ収益化することが可能です。

つまり、どちらの申し込み資格を満たして YPP に参加したかに関わらず、同じように収益化できるようになります。

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4. クリエイターミュージック登場

今まで「YouTube オーディオライブラリ」があり、主に著作権フリーの楽曲が提供されていました。これが「クレイエイターミュージック」というものにアップデートされます(オーディオライブラリが無くなりクリエイターミュージックに替わります)。
YouTube オーディオライブラリ

これまで、通常の動画内に有名な音楽を入れればコンテンツ ID によって収益化ができなくなったり、動画が削除されるなどの著作権侵害のリスクが付きものでした。フリー BGM 等の音源を使用することもリスクがあることは以前の記事【実は危険な著作権フリーBGM・効果音!安心して使えるBGMサイト紹介】でもご紹介した通りです。

それがクリエイターミュージックで提供されている楽曲であれば、広告収益を維持しながら有名な楽曲を使用することができるようになります。 YouTube アプリからショート動画を作成する際に使用できる[サウンド追加]による音楽追加のようなイメージです。

まだ具体的にどのような画面になり楽曲の使用ができるか公開されていませんが、楽曲ごとにライセンスに関する条件があり、それに同意すれば使用できるようです。例えば、ある楽曲を使用する場合は収益の一部をシェアしたり、クレジット表記を入れるなどです。

収益を得ながら、安心して楽曲を使用できるので、「話題になっている音楽を入れたい、有名な曲を入れて動画を作成したい」というクリエイターに嬉しい機能ではないでしょうか。

5. YPP の利用規約更新

最後は YPP の利用規約更新についてです。今までご紹介してきた収益化のアップデートに伴い YPP の利用規約も更新されます。現時点では新しい利用規約の内容は公開されていませんので、公開され次第、当サイトでもご紹介できればと思います。

利用規約が更新されることで、YPP に参加しているチャンネル(収益化済みのチャンネル)は改めて新しい利用規約に同意しなければなりません。2023年の早い時期から同意が求められるようなので、もし同意画面が表示されれば内容を確認の上、同意をしてください。

おそらく、チャンネルの所有者権限や管理者権限を持つアカウントでしか同意ができないのではないかと推測されます。同意を求められてから「どのアカウントに権限があるかわからない」と焦ることがないよう、今から確認をしておくと良いかと思います。

今回ご紹介したアップデートはショート動画に関わるものが多かったですが、どれもクリエイターにとって嬉しいものばかりではないでしょうか。クリエイティブな人がより YouTube で活躍できるように、YouTube 側もサポートを強化していくものだと考えられます。これからも視聴者にとって有益な動画を作っていきましょう!