企業案件が原因でチャンネル乗っ取られる!? YouTube対談Q&A

企業案件が原因でチャンネル乗っ取られる!? YouTube対談Q&A
(YouTube, AdSense, Play 公認エキスパート)
2022年03月02日 in YouTube
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YouTube の公式動画【チャンネルの安全を守るためのヒント】で、私もゲストとして参加いたしました。 YouTube コミュニティに多く寄せられるご質問に対して、注意点や対処方法などをお話させていただきました。

まず YouTube 社員によるセキュリティ対策、不正アクセスとハイジャッカーの手口、もしチャンネルが乗っ取られてしまった場合にアカウントを復元する方法など、非常に重要なことが紹介されています。

「セキュリティに関しては興味がない」と仰る方もいるでしょうが、自分がコツコツ育ててきたチャンネルが乗っ取られるリスクは誰にでもあります。

自分は大丈夫だと思っている方が、あっさり乗っ取られてしまうケースがよく耳にします。ぜひこちらの動画をご覧いただき、セキュリティに関する知識を高めていただければ幸いです。

なおこのページでは、上の動画で私がお話した内容をテキストで書き起こしたものとなります。

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会社で社員が退社してチャンネルにアクセスできない!

社員一人にチャンネルの管理を任せ、その社員が退社してしまってからチャンネルにアクセスできず、チャンネルの管理や動画の投稿・削除などができずに困ってしまうケースはよく耳にします。しかも、チャンネルを管理しているアカウントが、その社員個人のアカウントであることも多いです。

例え会社で作成したアカウントであったとしても、その社員しかメールアドレスやパスワードのログイン情報を知らず、他の社員がログインできないことも多いようです。

このような場合だと、退社した社員にログイン情報を教えてもらうか、他の社員がログインできるようにアクセス権を与えてもらう必要があります。もしログイン情報を忘れてしまい復元できなかったり、連絡がつかない場合にはどうすることもできなくなります。

ですから、このような状態にさせないために、アカウントの管理は社員一人だけに任せるのではなく、YouTube Studio の「チャンネルの権限」を使用して複数の社員で管理することが望ましいと思います。

例えば、会社やチャンネルを管理する部署の責任者がオーナー権限のアカウントを管理し、普段チャンネルを運営する社員には編集者権限など必要な権限を与えたアカウントを管理してもらうようにします。そうすれば、ログインできなくなってしまうリスクは低くなります。

また事例としては少ないかもしれませんが、会社とトラブルを抱えて退社した場合など、その社員がチャンネルや動画を削除してしまったり、不正に使用するリスクも考えられます。そのような対策としても、チャンネルの権限を活用することでリスクを減らすことが可能です。

もし会社としてチャンネルを運営されているのであれば、アカウントの管理は社員一人に任せないこと、そしてログイン情報の管理や、アカウントの権限の見直しも行っていただければと思います。権限の詳細は YouTube ヘルプページの「YouTube チャンネルへのアクセス権を追加または削除する」に記載されているのでご覧ください。

複数人でチャンネルを運営する際の注意点

友達と一緒にチャンネルを運営するなど、自分一人だけでなく複数人でチャンネルを運営されている方や、これからそのように運営していきたいと思っている方も多いのではないかと思います。

その際、一つのアカウントを共有してチャンネルを管理されているケースがあります。しかしこの場合も、YouTube Studio の「チャンネルの権限」を使用し、チャンネルに携わるそれぞれの人が、権限を与えられたアカウントを使用することが望ましいです。

その理由はいくつかあります。例えば、もし自分が普段から使用している Google アカウントを共有してしまうと、Gmail や Google カレンダーなど YouTube 以外のサービスにもアクセスできてしまいます。つまり、メール内容や予定なども教えているのと同じことなので、普段使用しているアカウントのログイン情報を教えることは控えた方が良いかと思います。

「それであれば YouTube 専用のアカウントを作成すれば良いのでは?」と思われる方もいるかもしれませんが、実はそれにも問題があります。

一つのアカウントだけを共有しチャンネルを管理していていた場合で、万が一、そのアカウントのログイン情報が第三者に漏洩してしまった場合、チャンネルの削除や動画の削除が行われたり、パスワードを変更されてログインできなくなるリスクが考えられます。

さらに、2段階認証への対応が難しいこともあります。ログインをする時、アカウントに登録している電話番号や端末宛に確認用のコードが送信され、それを確認しないとログインができない場合があります。特に収益化しているチャンネルの場合は2段階認証が必須なので、ログインするだけでも手間がかかり、非常に面倒だと思います。

また他に、複数人がチャンネルにログインするケースとして、動画編集者やディレクターなどのパートナーとチャンネルを管理することも考えられます。この場合も、一つのアカウントを共有するのではなく、それぞれの人のアカウントに必要な権限を与えてログインができるようにすることをお勧めします。

企業案件やコラボのメールで乗っ取られてしまうことも

企業案件やコラボのメールが来て嬉しくなってしまい、ついつい相手の言う通りに操作してしまうことで、チャンネルが乗っ取られてしまうケースがあるようです。

メール内のリンクを開くことでウィルスに感染してしまうことや、指定されたアプリやツールをインストールすることでログイン情報が漏れてしまうことがあります。例えば「アプリやツールを使用した感想を動画にしてほしい」と言われても、無防備にインストールしてしまわないようにお気をつけください。

また他にも、企業案件やコラボをする前に「チャンネル分析のためにログイン情報を教えてほしい」と言われることも考えられます。有名な企業や人気クリエイターの名前を騙っていることもあるので、「この企業なら大丈夫だろう」「このクリエイターなら信頼できる」と安易に信じてしまわないようにしてください。

そしてもう一点、チャンネルや各動画の概要欄に、企業案件を募集するために、連絡先メールアドレスを記載している方もいると思います。

例えば「このチャンネルでは企業案件を募集しているので、このメールアドレスにご連絡ください」のようなものです。この時、チャンネルを管理している Google アカウントのメールアドレスは記載しないことが望ましいと思います。

チャンネルを管理しているメールアドレスを公開していると、後はパスワードだけでログインできてしまう可能性があるからです。2段階認証を設定していれば、通常は簡単にログインできないでしょうが、どのような手段を使って突破してくるか分かりません。不必要にログインに関わる情報は公開しない方が良いと思います。

スマホの機種変をしてログインできない…

機種変更でログインができない場合、頻繁に耳にするのは3つのパターンがあります。

1つ目が、チャンネルや Google アカウントが各スマホに付随していると勘違いされているパターンです。チャンネルを管理している Google アカウントは、使用しているスマホそのものに付随しているものではありません。

機種変更前に使用していたGoogle アカウントのメールアドレスとパスワードを使えば、新しいスマホであっても、今まで運営していたチャンネルにログインできます。機種変更された場合は、機種変更前に使用していたメールアドレスとパスワードを確認してログインを行ってください。

2つ目は、ログイン情報は覚えているが2段階認証をパスできないパターンです。2段階認証は複数の確認手段が使用できるようになっているので、例えば「認証システムアプリ」を使用した確認手段と「電話番号」による確認手段など、2つ以上の手段を設定しておくことをお勧めします。
2段階認証

もし「スマホやパソコンのことは詳しくない、難しい」と感じる方であれば、印刷することも可能な[バックアップコード]も保存されると良いのではないかと思います。

最後が、アカウントのログイン情報を覚えていないことです。

機種変更前のスマホを売ってしまったり初期化してしまい、使用していたログイン情報が全くわからないという方も多いです。ただ、メールアドレスもパスワードも分からなくなってしまうと、ログインするのが非常に困難になってしまいます。

ヘルプページの「Google アカウントにログインできない」というページでトラブルシューティングを行い、復元ツールも使用していただきながら、ログインできるようにアカウント復元の操作を行ってみてください。

執筆者情報
2004年から当サイト「iscle」を始めた管理者。Google 公認のプロダクトエキスパートとして、YouTube、Google AdSense、Play の公式コミュニティで活動中。スマホアプリ、Web ツールの使い方や最新情報を中心に発信しています。