Googleが警告!アダルトサイト規制に潜む罠&最新ネット詐詐6つ

Google が最新のネット詐欺について公式ブログで警告しています!
今回は、アダルトサイト規制に絡む詐欺も含め、Google が警告している最新のネット詐欺6つの手口とその対策についてご紹介していきます。「私なら大丈夫」「セキュリティ対策もしている」と思っている人でも、今回の内容を知らなければ簡単に騙されてしまう可能性があるため、ぜひ最後までご覧ください。
目次
知らなければ騙される! 巧妙化する最新詐詐 6つの手口
アダルトサイト規制で広がる偽 VPN 詐欺
まず 1 つ目は、ネットの安全を守ってくれるはずのツールが、実は詐欺だったというケースです。これは特に欧米で導入が進む「アダルトサイト規制 / ポルノ規制」と関連していると考えられます。
「アダルトサイト規制」とは?

そもそも「アダルトサイト規制 / ポルノ規制」というのは、主に未成年者を不適切なコンテンツから守るため、国がサイト運営者に対して厳格な年齢確認(身分証明書やクレジットカードの登録など)を義務付ける法律のことです。
厳しい年齢確認が必要になる法律が導入されると、利用者は「面倒な年齢確認を避けたい」「個人情報を登録したくない」「今まで通り閲覧したい」と考えます。もし日本でも同じような法律が導入されたら、あなたもそう考えませんか?
なぜ VPN が使われるのか?

そこで注目されるのが「VPN」です。VPN は、IP アドレス(ネット上の住所)を偽装し、規制のない別の国からアクセスしているように見せかけることができるためです。例えば、本当は日本にいるのに、アメリカからアクセスしているように見せることができます。
今後日本でも年齢確認が厳しくなることもあり得ますし、海外でしか利用できないサービスを使うために VPN を使用したり、フリー Wi-Fi などの安全性が低いネットワークに安心して接続するために VPN を利用する方も多いと思います。
規制回避に潜む「本当の危険」
危険なのは、この「規制を回避したい」「できれば無料で済ませたい」という心理を、詐欺集団が見逃さないことです。

詐欺集団は本物の有名 VPN サービスにそっくりなロゴや名前を使った「偽 VPN アプリ」を罠として大量にばらまいています。「アダルトサイトを見たい」という、やや後ろめたい気持ちが、「怪しいかも」という正常な警戒心を鈍らせ、安易に無料 VPN に手を出させてしまうわけです。
「安全・無料」といった魅惑的な言葉で誘い、一度スマホに入れてしまうと、プライベートなメッセージから銀行のパスワード、クレジットカード情報まで、個人情報を根こそぎ盗み出そうとする可能性も考えられます。
「無料 VPN」のビジネスモデル
特に「無料 VPN」には注意が必要です。サービス運営にはコストがかかるため、もし無料なら、あなたは利用料の代わりに「自分の個人情報(閲覧データなど)」を広告会社に売られ、代金を支払っている可能性が高いです。
どうやって偽物を見抜くか?
では、どうやって偽物を見抜けばいいのでしょうか。大事なチェックポイントがいくつかあります。
- 不必要な権限を要求しないか?
VPN アプリが「連絡先」や「写真」「メッセージ」へのアクセス許可を求めてきたら、明らかにおかしいです。 - 公式ストアから入手しているか?
アプリは必ず [Google Play] や [App Store] といった公式のストアからダウンロードしてください。怪しいサイトから直接入れるのは絶対に危険です。 - 信頼できる提供元か?
実績のある会社が提供する、信頼できる「有料サービス」を選ぶのが安全です。「無料」という言葉の裏にあるリスクを認識しましょう。私のお勧めは NordVPN で長年愛用しています。
AI 詐欺 – 好奇心を逆手に取る「無料 AI ツール」の罠
2 つ目は、今まさにブームになっている AI を利用した詐欺です。

「なんか面白そう、乗り遅れたくないな」という、私たちの好奇心を逆手にとってきます。SNS などを見ていると「最新の AI ツール、今だけ無料で使えます」といった広告をよく見かけませんか?こうした「限定」や「無料」という甘い言葉が、詐欺師がよく使う餌です。
「便利そうだし、試してみようかな」と思ってしまいまが、その甘い誘いの先には、とんでもない落とし穴が待っています。無料だと思って入れたアプリが、実はスマホの情報を抜き取るスパイウェアだったり、ログイン情報を盗むための偽サイトだったりします。
AI 詐詐に遭わないための対処法
AI 詐欺に遭わないためには、まず OpenAI や Google といった信頼できる提供元かを確認することが重要です。
また、AI ツールにとって不必要な「連絡先」や「写真」へのアクセス権限を要求していないかをチェックしてください。特に「無料トライアル」を謳うものは、気づかぬうちに高額なサブスクリプションに登録されるケースがあるため、登録前に料金や解約方法をしっかり確認することが不可欠です。
求人詐欺 – 好条件の裏に潜む「遠隔操作ウイルス (RAT)」
3 つ目は、仕事を探している人の「もっといい暮らしがしたい」という気持ちに付け込む「求人詐欺」という悪質な手口です。 しかも、誰もが知ってるような超有名企業を名乗ってくるため、まさかこれが詐欺だとは思いません。
詐欺師はとにかく「え、こんなに給料いいの?」と思うような、夢のような条件を提示してきます。詐欺なのか見極める1 番大事なポイントは、お金を要求されるかどうかです。
普通の会社が採用の段階で「研修費用です」や「登録料が必要です」などと言ってくることは絶対にありません。もし言われたら、その瞬間に 100% 詐欺だと断定して大丈夫です。

そして、この詐欺の本当に恐ろしいのがこれです。 「面接用のソフト」などと言って何かをダウンロードさせようとしてきますが、そのファイルには遠隔操作ウイルス、通称 RAT が仕込まれていることがあります。
求人詐欺に遭わないための対処法
求人詐欺の被害に遭わないためには、「給料が良すぎる」「スキルが不要」といった、あまりにも好条件な話はまず疑うことが重要です。正規の会社が採用プロセスで「研修費」や「登録料」などの名目でお金を要求することは絶対にありません。また、送られてきた非公式なソフトやアプリを安易にダウンロードしないように徹底しましょう。
レビュー恐喝 – 口コミを人質に取る「レビュー爆撃」
4 つ目は、自分でお店を経営していたり、ビジネスをしている人が狙われる詐欺です。オンラインの評価、つまり口コミが命とも言える今の時代に、その評判を人質に取るという、本当に卑劣な手口です。

これどういう手口かと言うと、ある日突然、 Google マップや口コミサイトにある、あなたのお店のページに大量の身に覚えのない星 1 の低評価レビューが多数投稿されます。いわゆるレビュー爆撃です。
お店の評価は急激に低下し、オーナーとしてはパニックになるでしょう。そこへ、犯人から「お金を払えばレビューを消してやる」と連絡が来ます。一生懸命積み上げてきた信頼を人質にした恐喝です。
では、もし万が一、自分がこの被害にあったらどうすればいいのでしょうか。
この答えは 1 つだけ!絶対にお金を払ってはいけません。一度でも払ってしまうと、「あ、こいつは脅せば金を出すな」と思われて、もっとひどい要求をされるだけです。 やるべきことは、すぐにお店を載せている Google Map などのプラットフォームに「脅迫されています」と通報することです。そして、脅迫メールやメッセージは全部証拠としてスクリーンショットで保存しておきましょう。
セール詐欺 – “お得” に釣る偽サイトと「スミッシング」

5 つ目は、ブラックフライデーや年末のセールのように、みんなが「よし、買い物するぞ」と盛り上がる時期に一気に増える詐欺です。「お得に買いたい」という気持ちを、詐欺師は絶対に見逃しません。この時期は、本当にいろんな罠が仕掛けられています。
有名ブランドの公式サイトにそっくりな偽サイトや、SNS で「え、これ 9 割引き!?」といったありえないセール情報、あと特に最近多いのが「お荷物をお届けしましたがご不在でした」という偽の SMS です。これは、SMS を使ったフィッシング詐詐なので「スミッシング」と言います。うっかりリンクを開いてしまうと、個人情報を根こそぎ盗まれる可能性があります。
ここでの 1 番の対策は、昔から言われている、すごくシンプルなことです。
「うますぎる話には裏がある」と常に頭の片隅に置いておくこと。めちゃくちゃ安い値段にはまず疑ってかかる。注文してない荷物の不在通知は無視する。そして、ネットで買い物をするときは、できるだけ何かあったときに保証が受けられるクレジットカードを使うことがお勧めです。
二次被害詐欺…被害者の弱みに付け込む「救いの神」

さて、6 つ目です。 これは、数ある詐欺の中でも個人的に 1 番許せないというか、本当に心が痛む手口です。なぜなら、一度詐欺でお金を騙し取られて、心も体もボロボロになっている人を、さらに狙ってくる「二次被害」の詐欺だからです。
詐欺師は、サイバー犯罪専門の調査員や弁護士、ひどい場合には警察官を名乗って、「盗まれたあなたのお金、我々が取り返してあげますよ」と、まるで救いの神のように近づきます。しかし、「そのためには調査費用として先にお金を払ってください」と言ってきます。お金を失って、もう藁にもすがりたいと思っている人の気持ちを、冷酷に利用する手口なのです。
警察のような公的な機関が、お金を取り戻す前に手数料を要求したり、「100% 取り返せます」などと保証をしたりすることは、絶対にありません。もしそんなことを言われたら、それは 100% 間違いなく詐欺です。
ネット詐欺の被害を防ぐ3つのルール
さて、ここまで 6 つの詐欺を見てきましたが、最後に、ネット詐欺にも効く 3 つの重要なルールを覚えておきましょう。
- 止まる
魅力的な広告やメールを見ても、すぐクリックしないで一瞬立ち止まって考える。 - 確認する
「これって本当に本物かな」と公式サイトを自分で検索し直したりして、確かめる。メール内のリンクは開かない。 - 報告する
怪しいと思ったら、それをプラットフォームや警察に通報する。あなたのその行動が、次の被害者を生まないことにつながります。
今回紹介した手口は、巧妙化するネット詐欺のほんの一部です。詐欺師は、私たちの「便利さ」「お得さ」「好奇心」といったわずかな心の隙を突いてきます。
しかし、今日ご紹介したように、「うますぎる話には裏がある」と常に意識し、何か行動する前に「止まる」「確認する」というほんの少しの習慣を実践するだけで、被害に遭うリスクは劇的に減らせます。


