YouTube新機能「ハイプ」とは?使い方や仕組みを徹底解説!下克上は起こる?

YouTube に新機能「ハイプ」が登場し、日本でも利用可能になりました。
視聴者として「自分が応援しているこの面白い小規模チャンネルを、もっと多くの人に知ってほしい!」と感じたり、クリエイターとして「最近の YouTube は登録者数が多いチャンネルが有利で、新規参入には厳しい…」と感じたりしたことはありませんか?
今回ご紹介する「ハイプ」機能は、そんな状況を打ち破る、まさに「下克上」の可能性を秘めた新機能です。視聴者の「推し」を応援する力が、クリエイターの未来を大きく変えるかもしれません。
この記事では、新しい応援の形である「ハイプ」機能の使い方や詳しい仕組みを、分かりやすく徹底解説していきます。なお、動画でも分かりやすく解説しております。
目次
YouTube ハイプの使い方や仕組み
1. YouTube の新機能「ハイプ」とは?
まず、「ハイプ」がどのような機能なのか、基本的なところから見ていきましょう。
ハイプは、視聴者が「このクリエイターを応援したい!」と感じた際に、より積極的に後押しするための機能です。対象となるのは、チャンネル登録者数が500人から50万人のクリエイターが公開した、投稿後7日以内の新しい長尺動画です。
対象の動画では、コメント欄をスライドするとハイプの項目が表示されます。
2. 視聴者の使い方:回数とオプション
視聴者は、週に3回まで無料で動画をハイプすることができます。この権利は、お住まいの国や地域の現地時間で、毎週月曜日の午前0時にリセットされます。
3回分を1本のお気に入り動画に集中して使うことも、3本の異なる動画に1回ずつ分けて使うことも可能です。
また、一部の国では追加のハイプを「有料」で購入できるオプションもテスト的に導入されています(現時点で日本は対象外)。これが将来的に全世界で導入されれば、クリエイターにとって新たな収益源となる可能性も秘めています。
3. 「ハイプ」の仕組みとランキングへの影響
では、実際にハイプをすると、動画やクリエイターにどのような影響があるのでしょうか。
ポイント加算とランキング
視聴者が動画をハイプすると、その動画にポイントが付与されます。ハイプされた回数が多いほどポイントが蓄積され、そのポイントが国別の「週間ハイプランキング」の順位に反映されます。ランキング上位に入ることで、より多くの視聴者の目に留まる機会が増えるという仕組みです。
![「探索」アイコンから[ハイプ]](https://www.iscle.com/wp-content/uploads/2025/08/hype-2.png)
ランキングは国内限定
このランキングはローカルなものです。つまり、海外のクリエイターの動画をハイプすることはできますが、ランキング自体は、あくまで日本国内の視聴者がどの程度ハイプしたかに基づいて決定されます。
登録者が少ないチャンネルが有利な「小規模クリエイターボーナス」
「結局、登録者数が多いチャンネルが有利なのでは?」と思うかもしれませんが、そこがこの機能の面白い点です。
ハイプには「小規模クリエイターボーナス」という仕組みが導入されており、チャンネル登録者数が少ないほど、1回のハイプで得られるポイントに大きな倍率がかかります。
例えば、YouTube のヘルプページによると、
- 登録者500人のチャンネル:7500ポイント
- 登録者50万人のチャンネル:50ポイント
このように、応援したい小規模なチャンネルほど、あなたの一回のハイプがより大きな力になるのです。
4. ハイプできる動画の条件
ハイプ機能はどんな動画でも利用できるわけではありません。クリエイターと動画、それぞれにいくつかの条件があります。
クリエイターの条件
- チャンネル登録者数が500人~50万人であること
- YouTube パートナープログラム(YPP)に参加している(収益化している)こと
- ハイプの使用を有効にしていること
動画の条件
- 公開後7日以内の長尺動画であること
- 以下のコンテンツは対象外
- 年齢制限のある動画
- 子ども向けに設定された動画
- Content ID の申し立てを受けている動画
- 非公開・限定公開の動画
- YouTube ショート動画
- ライブ配信やプレミア公開は、配信終了後にアーカイブされれば、その後7日間はハイプの対象となります。
- もちろん、YouTube のコミュニティガイドラインと利用規約を遵守していることが大前提です。
5. クリエイター側で確認できること
クリエイターは、YouTube Studio のモバイルアプリから、自分の動画がどれだけハイプされたか、どれくらいのポイントを獲得したかを確認できます。
また、ハイプ機能のオン・オフは、PC 版 YouTube Studio の[設定]>[チャンネル]>[詳細設定]にある「視聴者にコンテンツのハイプを許可する」からいつでも切り替えが可能です。
6. 「おすすめ」アルゴリズムへの影響は?
「ハイプされた動画は、おすすめに表示されやすくなるの?」と気になる方も多いでしょう。
この点について、YouTube は公式ブログやヘルプページで「ハイプは個人のおすすめや検索結果、YouTube のおすすめアルゴリズムに直接影響を与えない」と明言しています。
つまり、たくさんハイプされたからといって、アルゴリズム上有利になったり、動画のインプレッションが増えたりするわけではないようです。あくまで、ランキングを通じて小規模~中規模チャンネルの「発見の機会」を増やすための機能と位置づけられています。
7. 今後の展望
ハイプ機能はまだ発展途上であり、今後も進化していく可能性があります。
現在計画されているものとして、
- ゲーム、美容、ファッションなど、「ジャンル別」のハイプランキングの導入
- 自分がハイプしたことを友だちなどに簡単に共有できる機能の開発
などが挙げられています。これらの機能が実装されれば、クリエイターとファンの繋がりはさらに深まりそうですね。
8. ハイプのまとめ
最後に、YouTube の新機能「ハイプ」の重要ポイントを整理します。
- 目的:登録者数500人~50万人のクリエイターの新作長尺動画を、視聴者が後押しする機能。
- 仕組み:ハイプで得たポイントで週間ランキングが決定。小規模クリエイターにはボーナスがあり、有利な仕組みになっている。
- 使い方:週に3回まで無料。
- 注意点:おすすめアルゴリズムには直接影響しない。主な目的はクリエイターの「発見可能性」を高めること。
YouTube の新機能「ハイプ」は、これまで埋もれがちだった才能ある小規模・中規模クリエイターに光を当て、視聴者には「クリエイターを育てる」という新しい楽しみ方を提供してくれる画期的な機能です。あなたの「このチャンネル面白い!」という一回のハイプが、未来のスターを生み出すきっかけになるかもしれません。ぜひ、お気に入りのクリエイターを応援してみてください。