今から準備すること?アドセンスとYouTube最新情報(2020年11月)

2020年11月の現時点でのアドセンスと YouTube の最新情報をお伝えしたいと思います。今月は YouTube の収益が激減する現象についてや、年末年始に向けて準備すること、皆さんから頂いたご質問への回答をお伝えしていきますので最後までご覧いただければ幸いです。
このページではテキストでもご紹介しておりますが、動画でも分かりやすく解説をしていますのでよろしければご覧ください。
Product Expert サミット 2020 について
まず最初は私が参加した Google のイベントについてです。Google 主催のイベント「Product Expert サミット」が10月下旬に開催されたので今年も参加しました。本来であればアメリカの Google 本社などで開催されるイベントですが、今回はオンライン上で行われアドセンスや YouTube だけでなく様々な Google のプロダクトのセッションに参加することができました。
残念ながら具体的な内容は公開することが禁止されているのですが、アドセンスも YouTube も今まで多くの変更や更新が行われてきたように、今後も大きな変更や更新が行われていくのではないかと感じました。
私達利用者ができることは、何か変化が起きた時に正しい情報を得て柔軟に対応していくことです。そして噂話にだけ耳を傾けて間違ったことをしないことです。何か更新などが行われた際はこのサイトでも情報発信をしていきます。
アドセンスの最新情報
モバイル全画面広告
アドセンスに関しては大きなポリシー変更などはなく、パソコンでもモバイル全画面広告が表示されるようになったことくらいです。私のサイトだと有効にしていてもそれほど収益性に変化はありませんが、皆さんのサイトではいかがでしょうか?それほど頻繁に表示されるわけではないので、まだ様子見といったところです。
Core Web Vitals の適用
アドセンスと直接関係はしませんが SEO に関連する内容で、Google ウェブマスター向けオフィシャルブログで「Core Web Vitals(コアウェブバイタル)」が2021年5月から適用されると公表されました。
「LCP」「FID」「CLS」という3つの指標があります。「LCP」はページにアクセスした時にメインコンテンツが表示されるまでの時間に関する指標です。「FID」はユーザーが最初にタップなどの操作を行った時に、ブラウザが反応するまでの時間に関する指標です。「CLS」はユーザーが意図していないレイアウトのズレが無いかの指標です。例えば広告や画像がテキストよりも遅れて表示されることでミスタップをしてしまわないかということです。
ページスピードや操作性に関する内容ですが、2021年5月から Google 検索の順位付けの要素となりますので、現状スコアが良くない場合は今からサイトの改善などを検討していく必要があると思います。
それらの指標で問題があるかどうかは、Google PageSpeeed Insights から計測することができます。
ホリデーシーズンに向けて
Web サイトに限らず YouTube もですが、これからブラックフライデーやクリスマス、年末年始などのイベントごとが多くなってきます。コンテンツを作成するのは、それらイベントが行われる直前ではなく今からです!
人々がイベントに向けて準備をしていく段階から役立つコンテンツが提供できるように、今からどのようなコンテンツにするか考え作成を行っていくタイミングに来ています。例年、ホリデーシーズンは広告出稿も活発となり単価も上がりやすいので、どのようなコンテンツが提供できるか検討してみてください。
YouTube の最新情報
YouTube アプリの変更
まずは YouTube アプリで操作性に関する変更がありました。1つ目は先日公開したこちらのページ【再生回数にも影響!YouTube に動画を投稿する時にやるべき事12個】の中でも紹介していますが、チャプターを設定している場合にチャプターのタイトルをクリックまたはタップすることと、チャプターの一覧が別途表示されるようになりました。
2つ目は自動再生オン・オフの項目と字幕の項目の位置が動画内右上に移動しました。
3つ目は動画内で下から上にスワイプをすると動画が全画面表示となり、全画面表示の状態で上から下にスワイプをすると元の表示に戻るようになりました。
収益が激減するユーザー多数
10月に入り YouTube の収益が激減するという報告が日本だけでなく海外からも多く出ています。海外の YouTube コミュニティ(英語)に投稿されたスクリンショットもいくつかあり、このように収益が激減する事態となっています。
あまりに激減しているため最初はアナリティクス上の不具合だろうと思われていた方も多いと思います。しかし Twitter 上の YouTube 公式アカウント「@TeamYouTube」でもチャンネル運営者からの問い合わせに対して回答もしていますが、不具合ではなく正確な収益であると回答しており、減額される主な原因として「無効な広告トラフィック」を挙げています。
無効なトラフィックについては以前からもご紹介はしていますが、無効なトラフィックに含まれるものは、広告の自己クリックや自分で広告を表示させること、また第三者による広告成果の上がらない無効なクリックなどが含まれます。
広告の自己クリックはアドセンスアカウントが停止する原因となりますが、今回の一連の報告では YouTube の収益が減額されているケースがほとんどですので、第三者による無効なクリックに対する収益が減額されたのではないかと考えられます。
本来であればほぼリアルタイムで減額されるべきものですが、月末にまとめて減額されアナリティクスに表示されたことで今回の騒ぎになっているのだと推測しています。
本当に正確な収益を反映しているのか、不具合も含まれるのではないかという疑念はあります。今後この収益減少について情報が入り次第、またお伝えしたいと思います。
Q&A
先月からアドセンスや YouTube に関するご質問を募集しておりますが、お送りいただいたご質問の中から3つ回答させていただきたいと思います。
1. 収益が反映されない
まずはイーグルさんからのご質問です。
チャンネルの収益化が承認されたのに「広告が表示されない」「収益がアナリティクスで反映されない」とお悩みの方は多いのです。チャンネルや動画に問題がなく、広告をオンにしていて時間が経過しても広告が表示されない場合は何らかの YouTube 側の不具合である可能性があります。
もし収益化に承認され広告をオンにしてから何日経過しても表示されない場合は、YouTube クリエイターサポートへ問い合わせになってみてください。収益化されているチャンネルは YouTube クリエイターサポートへの問い合わせが可能で、YouTube 側に問題がないかチャンネルをチェックしてもらうことができます。
サポートへ問い合わせになることで広告の表示ができるようになった事例もありますので、もし表示されなければ問い合わせてみてください。
2. アクセス・収益が何ヶ月も伸び悩む
むぎさんからのご質問です。
「記事数がある程度あり定期更新もあるのに、アクセス・収益が何ヶ月も伸び悩む」現象について、ぜひイズクルさんの視点からご意見をいただけるととてもありがたいです。
サイトの URL などの情報を頂いたのでサイトも拝見いたしました。ご質問いただいた当初にサイトを拝見した時は、「独学で通訳になった」というテーマのブログでしたが、世界史的なコンテンツや恋愛、本や映画のレビューなどもありました。
サイトのタイトルからは「英語の勉強法などを学べるブログなのかな」と思いますが、様々なジャンルのコンテンツが入ってくるとユーザーも困惑しますしリピーターも付きにくくなってしまいます。これは YouTube のチャンネル運営であっても同じように言えることですね。
現在は世界史的なコンテンツに絞ったブログに変更されたようですので、問題ないと思います。
アクセスや収益が伸び悩むことは多くのサイトや YouTube チャンネルであることです。コンテンツを増やしただけ右肩上がりに成長するより、あるポイントで急に成長する、そして成長が緩やかになるというものの繰り返しになります。
ある程度求めるユーザーが多いジャンルであれば、テーマを振らさずにコンテンツをコツコツ作成していくことも大切だと思います。ただニッチすぎるジャンルだとアクセスの限界が来てしまいますので、Google 広告で使用できるキーワードプランナーなどで検索ボリュームを確認してみてください。
3. 一日で投稿できる動画の本数
匿名希望の方からのご質問です。
YouTube に一日辺り何本の動画を投稿しても大丈夫か気にされる方も多いですね。何本までなら大丈夫かという明確な情報は公式では出ていませんが、現在動画は一度にまとめて15本アップロードすることができるようになっています。ですから少なくとも15本程度であれば問題ないと考えられます。